【二字熟語】
腹心
【読み方】
ふくしん
【意味】
①はらとむね。
②心のおくそこ。考えの底。
③どんな秘事でも打ち明けて相談することができる者。心から信頼できる者。
【語源・由来】
「腹心」は「はらとむね」という意味で、そこから心や腹のおくそこに考えていることという意味になり、それを打ち明けることができる相手を「腹心」というようになった。
【類義語】
②の意味で
本心、胸奥、心底
③の意味で
右腕、懐刀
腹心(ふくしん)の使い方
健太くん。あの山に人気俳優の別荘があるのよ。
本当に?彼のマネージャーと知り合いだけど、そんなこと一言も言ってなかったよ。
腹心の者にすら教えていないらしいわよ。
腹心の人が知らないことをともこちゃんが知ってるなんてすごい情報収集力だな。
腹心(ふくしん)の例文
- 腹心の者だけが社長に随行することができる。
- 腹心の部下に指示を出した。
- ともこちゃんには腹心を話すことができる。
- 健太くんは相棒として腹心の人間を選んだ。
- 学校では勉強だけでなく腹心の友から学ぶこともあるだろう。
「腹心の友」はおかしい?
「腹心」は「心から信頼できる者」という意味で「腹心の部下」というように用いられます。
同じような表現で「腹心の友」をよく見かけます。「心から信頼できる友人」「どんな秘事でも打ち明けて相談することができるような友人」という意味です。この「腹心の友」に違和感を持ち誤用ではないかと考える人がいますがそうなのでしょうか。
その答えは、「腹心の友」は間違いではありません。
「腹心の部下」がよく知らているため、「腹心」=「信頼できる部下」と思われ、目下の人に向けて使う言葉であると考えることから生じる誤解です。
「腹心」には、目下または目上に向けてという意味はありません。
「腹心の友」は誤用ではなく、「腹心の味方」「腹心の番頭」など信頼できる相手に使うことができます。