「知らぬは亭主ばかりなり」の意味(出典・語源由来・英語)
【ことわざ】
知らぬは亭主ばかりなり
【読み方】
しらぬはていしゅばかりなり
【意味】
当の本人だけ知らないことをあざけることば。
当事者が一番知らないというのは、なんとも皮肉なものやな。
【出典】
川柳集「柳多留」の「店中で知らぬは亭主一人なり」の句を改作した「町内で知らぬは亭主のばかりなり」の一部。
【語源・由来】
女房の浮気を近所の者は全員知っているのに、当の亭主だけは気付かずにいるという意から。
【英語】
The goodman is the last who knows what ‘s amiss at home.(亭主には家庭内の不始末がなかなか分からない)
「知らぬは亭主ばかりなり」の解説
「知らぬは亭主ばかりなり」ということわざは、周囲の人々がある事実を知っているにもかかわらず、当の本人だけがその事実を知らない状況を表しているんだ。この表現はもともと、妻の不倫について周囲は知っているが、信じきっている夫だけがそれを知らないという状況を揶揄していたんだね。
このことわざは、特定の事実や問題について関係者や当事者が最後まで気付かないことを指しているよ。例えば、他人から見れば明らかな事柄について、当の本人だけが知らない、または認識していない状況がこれに当てはまるんだ。
「知らぬは亭主ばかりなり」という言葉は、肝心なことを当事者だけが知らずにいるという状況の皮肉や矛盾を示しているんだ。つまり、時には他人が明らかに見ていることを、当事者自身が最も知らないという状況が生じるということを教えてくれるんだね。
「知らぬは亭主ばかりなり」の使い方
「知らぬは亭主ばかりなり」の例文
- 奥さんが離婚の準備をしているのだが、知らぬは亭主ばかりなり。
- 会社を見限って社員が大勢やめようとしているのに、知らぬは亭主ばかりなりだ。あんなんだから経営者として無能なんだ。
- 彼の幸せそうな顔を見ると、知らぬは亭主ばかりなりと馬鹿にしたくなる。
- 健太くんは明日不幸な目にあうことをみんなは知っているが、知らぬは亭主ばかりなりで彼はまだ知らない。
- 知らぬは亭主ばかりなりでのほほんとしているが、このまま知らない方が知らぬが仏かもしれない。
また、広い意味では、肝心なことを当事者だけが知らないでいる様子を表すたとえとしても使われるんだ。