ことわざとは人々の知恵を、だれもが知っているたとえで表したものです。
昔から多くの人によって伝えられてきたものですから、ことわざを使って表現すると人の共感を得やすくなります。
ここでは有名なことわざを厳選した「ことわざ100選」を意味付きで紹介しています。
ことわざの上の⭐️印は、知っておきたいことわざの重要度を表しています。
絶対知っておこう よく使われるから知っておこう 一応、知っておこうあなたが知っていることわざはいくつありますか?
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目次
「あ行」のことわざ意味付き
頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず)
【意味】
悪事や欠点などを、すっかりかくしたつもりでいても、その一部が現れている。
完全に秘密を守るのは難しいってことやね。だから、最初から悪いことをせん方がええってことを教えてくれてる言葉やな。
後は野となれ山となれ(あとはのとなれやまとなれ)
【意味】
後のことはどうなろうとかまわないこと。
それは時には自分自身の将来や周りの事情を無視する覚悟を意味することもあるんだ。
それがどんな結果をもたらすかは考えずに、今だけを見て動いてるんや。これは、ちょっと無謀やけど、そんな時もあるんかもな。
虻蜂とらず(あぶはちとらず)
【意味】
二つを同時に手に入れようとすると、両方とも手に入らない。
つまり、欲張りすぎて手を広げ過ぎると、結局何も得られない、という警告を込めた表現なんだよ。
あんまり欲張りすぎると、逆に何も手に入らへんってこと。これは、一つずつ確実にことを進めることの大切さを教えてくれる言葉やな。
案ずるより産むが易し(あんずるよりうむがやすし)
【意味】
何かをする前はあれこれと心配するが、実際にやってみると案外簡単にできるものだ。
実際にやってみたら、思ってたほど怖くなかったり難しくなかったりすることもあるんやな。
石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)
【意味】
冷たい石の上でも3年も座りつづけていれば暖まってくる。がまん強く辛抱すれば必ず成功することのたとえ。
つまり、辛いことが続いても、我慢しとけばいつかはうまくいくってことを教えてくれてるんやな。
石橋をたたいて渡る(いしばしをたたいてわたる)
【意味】
堅固な石橋をたたいて、堅固さを確かめてから渡る。用心の上にも用心深く物事を行うことのたとえ。
見た目だけで判断せんで、ちゃんと確認してから行動しようって言うんやな。無理に急ぐんやなくて、ちゃんと安全を確かめてから一歩踏み出すのが大事やな。
急がば回れ(いそがばまわれ)
【意味】
急ぐ時ほど、時間がかかっても安全な方法を取った方がよいことのたとえ。
無理に近道しようとすると、逆に時間がかかるかもしれへん。遠回りやと思うけど、それが結局は一番早い道になるんやな。
犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる)
【意味】
①出しゃばって何かをすると、思いがけない災難にあう。
②外を出歩いていると、思いがけない幸せに、めぐりあうことがある。
一つ目は、何かを始めようとすれば、思わぬ困難に出くわすこともある、という意味だよ。
そして二つ目は、外に出て行動すれば、思いがけない幸運にも出会える、という意味もあるんだ。
これは、行動の結果はどちらに転ぶかわからんって教えてくれてるんやな。
命あっての物種(いのちあってのものだね)
【意味】
何事も命あってできることで、死んでは何にもならない。
つまり、生命がなければ何も始まらないということを強調しているんだ。
生きてこそ、いろんなことにチャレンジできる、新しいものを作り出せるんやな。命が一番大切ってことを教えてくれてる言葉やな。
井の中の蛙大海を知らず(いのなかのかわずたいかいをしらず)
【意味】
自分の身の回りのことしか知らないで、もっと広い世界があることを知らないこと。世間知らず。
つまり、自分の経験や知識だけで満足してしまうと、世界の広さや深さを理解することが難しくなる、という警告が込められているよ。
井戸の中にいるカエルが、海の広さを知ることはできへんやろ?自分の世界を広げて、新しいことを学んでいくことの大切さを教えてくれる言葉やな。
魚心あれば水心(うおごころあればみずごころ)
【意味】
相手が好きになってくれたら、こちらもそれに応ずる準備があるということ。
つまり、相手の態度や行動によって自分の反応が変わるということを表しているんだ。
逆に、相手が冷たかったら、こっちも冷たくなってしまうかもしれへんな。人と人との関わり方は、相手の態度や行動が大事やってことを教えてくれてる言葉やな。
馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
【意味】
いくら説き聞かせても、何の効もないたとえ。
つまり、意味のある話を聞く能力がない人には、有意義なアドバイスも無駄になることを表しているんだ。
馬にありがたいお経を聞かせても、馬にはそれが何を言ってるのかわからへんのと一緒やな。言葉を伝えるときは、相手がそれを理解できるかどうかも大事やってことを教えてくれてる言葉やな。
海老で鯛を釣る(えびでたいをつる)
【意味】
ほんの少しの元手や労力で多くの利益を得る。
つまり、小さな努力でも、それがうまくいけば大きな利益を得られる可能性があるということだよ。
ちょっとした労力でも、うまくやれば大きな成功が待ってるかもしれへんな。小さなチャンスを大切にすることの大切さを教えてくれる言葉やな。
縁の下の力持ち(えんのしたのちからもち)
【意味】
他人のために苦労、努力をしても認められないこと。転じて、人に知られないが、陰で苦労、努力をすること。また、その人。
表には出てこないけれど、その人たちがいるからこそ物事がうまくいく、ということを表しているんだ。
その人らがいるから、みんながスムーズにことを運べるわけや。スポットライト浴びてないけど、ちゃんと評価されるべき人たちのことやな、これは。
負うた子に教えられる(おうたこにおしえられる)
【意味】
時には、自分よりも年下の者や未熟な者から教えられることがあることのたとえ。
つまり、どんな人からでも学ぶことがあるという教訓が込められているんだ。
年下や立場が下の人でも、教えてくれること、学べることはたくさんあるわけや。いつでも学ぶ気持ちを忘れへんように、ってことを教えてくれてる言葉やな。
鬼に金棒(おににかなぼう)
【意味】
もともと力のある者が、さらに力をたくわえて、より強くなること。
つまり、すでに強大な力を持っている者が、さらに強い武器を得た場合の無敵さを表現しているんだ。
すでに強いものがさらにパワーアップしたら、その力は想像を絶するってことを教えてくれてる言葉やな。
帯に短したすきに長し(おびにみじかしたすきにながし)
【意味】
物事が中途半端で役に立たないこと。
つまり、中途半端で、うまく適応できない状況を描いているんだよ。
適度なところを逃して、どっちつかず、中途半端になっちゃったってわけや。うまく調節することの大切さを教えてくれてる言葉やな。
親の心子知らず(おやのこころこしらず)
【意味】
親は子供のことをいろいろ心配するのに、子供はそんな親の気持ちも知らないで、逆らったり勝手なことをしたりするものだ。
つまり、親の深い愛情や心配を子どもがなかなか理解できない、ということを表しているんだ。
親の愛情や心配を、子どもはなかなか理解できへんってことを教えてくれてるんやな。親の気持ちをもっと理解しようって、言う教えやな。
「か行」のことわざ意味付き
飼い犬に手をかまれる(かいいぬにてをかまれる)
【意味】
恩顧を与えた物から思いがけず害を受けること。
つまり、信じていた人に裏切られるという辛い経験を表現しているんだ。
これは、人の信頼を裏切ったら、それがどんなに痛いことかを教えてくれる言葉やな。
河童の川流れ(かっぱのかわながれ)
【意味】
どんなに上手な人でも、時には失敗する、というたとえ。
つまり、どれだけ専門家でも、完全無欠ではないという教訓を示しているんだよ。
これは、どんなに上手でも、油断は禁物、失敗することもあるってことを教えてくれてるんやな。
亀の甲より年の劫(かめのこうよりとしのこう)
【意味】
長年かけて身につけた経験や知恵は値打ちがあり、尊いものだ。
つまり、経験に勝る教訓はないということを表しているんだ。
亀の甲が頑丈やけど、それ以上に長い年月の経験が価値あるんやな。これは、経験を重んじる、経験が一番大事っていう教訓をくれるんやな。
可愛い子には旅をさせよ(かわいいこにはたびをさせよ)
【意味】
子供がかわいいのなら、甘やかさずに、苦労をさせる方がよい。
つまり、甘やかすだけではなく、困難を乗り越える経験を通じて強くなってほしいという願いが込められているんだ。
家で甘やかしてばっかりやと、世の中の厳しさに耐えられへんねんてな。だから、子供が大人になるためには、世界の厳しさも経験させるべきやってことを教えてくれてるんやな。
聞いて極楽見て地獄(きいてごくらくみてじごく)
【意味】
人から聞くと極楽のように思えるものでも、実際に見ると地獄のようである。
口で言うだけの極楽と、実際に見て経験する地獄は大違いやな。これは、自分の目で確かめ、経験することの大切さを教えてくれる言葉やな。
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥(きくはいっときのはじきかぬはいっしょうのはじ)
【意味】
知らないことを人に聞くのは、少し恥ずかしいが、聞かずに知らないままでいると一生はずかしい思いをするので、すぐに聞くほうがよい。
つまり、知らないことがあれば、たとえ恥ずかしくても、積極的に質問して学ぶべきだという教えが込められているんだ。
これは、知識を得るためには恥をかく覚悟も必要やってことを教えてくれてるんやな。
芸は身を助ける(げいはみをたすける)
【意味】
何か一つでもすぐれた技をもっていれば、生活に困ったときの助けになる。
つまり、何か一つでも得意なことを持っておくと、生計を立てる手段になったり、困難を乗り越える力になるんだよ。
困った時には、その特技が役に立つこともあるわけや。自分の強みを持っておくことの大切さを教えてくれる言葉やな。
後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)
【意味】
自分がしてしまったことを、後でしなければよかったと、残念に思っても、取り返しがつかない、という教え。
つまり、行動を起こす前にしっかりと考えることの大切さを教えている言葉なんだ。
だから、何かする前に、ちゃんと考えてから行動にうつることが大事ってわけや。先に行動せんと、後からくやんでもしゃーないってことやな。
弘法にも筆の誤り(こうぼうにもふでのあやまり)
【意味】
どんな名人でも、ときには失敗することがある。
つまり、誰しも完全ではなく、ミスをするのは当然のこと、と教えてくれているんだ。
ミスったって落ち込むことはない、それも一つの経験やからな。
紺屋の白袴(こうやのしろばかま)
【意味】
商売に忙しくて、自分のすることをする暇のないことにいう。
つまり、自分が専門のことでさえ、自分自身には適用できていないという、ちょっと皮肉な状況を描いているんだ。
これは、自分自身の大切さも忘れへんように、って教えてくれてるんやろな。
「さ行」のことわざ意味付き
猿も木から落ちる(さるもきからおちる)
【意味】
どんなにすぐれた名人でも、ときには失敗することもある。
例えば、木登りが得意な猿でも、時々木から落ちることがあるという事実から、このような教訓が生まれたんだ。
それを恐れて何もせんというよりは、失敗を恐れずに挑戦し続けることが大切なんやな。
触らぬ神に祟りなし(さわらぬかみにたたりなし)
【意味】
物事に関係しなければ、禍を招くことはない。
要するに、無用に面倒な事柄に手を出すな、と助言しているんだ。
わざわざ火薬庫に火をつけに行くようなものやし、災いを自分から招き込むのも嫌やしな。
三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ)
【意味】
平凡な人間でも、三人集まって考えれば、よい知恵がうかぶということ。
一見凡人である三人が集まり意見を出し合うことで、驚くほどの知恵やアイデアが生まれる可能性があるという意味だよ。
一人一人の知恵が集まると、それが相乗効果を生んで、思いもよらないようないい案が生まれるってわけや。それが「文殊の知恵」や。
親しき仲にも礼儀あり(したしきなかにもれいぎあり)
【意味】
どんなに親しい間がらでも、礼儀を忘れてはいけない。
これは、社会的な関係や人間関係が円滑に機能するための重要な原則を表しているんだ。
それが相手への敬意でもあるし、人間関係をスムーズに保つためにも重要なんやで。
釈迦に説法(しゃかにせっぽう)
【意味】
自分よりもよく知っているその道の専門家に対して、自分のほうがくわしいような顔をして教えるおろかさのたとえ。
これは、無知や無理解の示唆で、他人の知識やスキルを理解し尊重する重要性を示しているんだ。
たとえば、プロのシェフに料理の基本を教えるみたいなことやな。知識や技術についての他人の理解と尊重が大切なんやで。
朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる)
【意味】
人は付き合う人によって良くも悪くもなる。友だちを選ぶときはよく注意しなさいとの教え。
良い友達と付き合えば良い影響を受けるし、逆に悪い友達と付き合うと悪い影響を受けるということなんだ。
逆に、悪い友達と遊んどると、自分もその影響を受けて、ついつい悪いことをしてしまうかもしれへんてな。だから、友達選びは大事やで。
知らぬが仏(しらぬがほとけ)
【意味】
知れば気になることが、知らないために心配もなく、平気でいること。
つまり、知ってしまうとイライラするような事でも、知らなければ平和に過ごせるということなんだ。また、時には自分だけが知らないで平然としている状況を皮肉って表現することもあるよ。
まあ、時には知らない方がええこともあるけど、自分だけが知らへんでバカにされないようにも注意せなあかんな。
好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ)
【意味】
好きなことは、自分から進んで努力するものなので、いつのまにかうまくなるものだ。
つまり、好きなことならば、それを学ぶことが楽しくなり、結果としてそのスキルや知識が高まるということなんだ。
これは、自分の好きなことを見つけて、それに熱心に取り組む大切さを教えてくれる言葉やで。
過ぎたるはなお及ばざるが如し(すぎたるはなおおよばざるがごとし)
【意味】
程度を過ぎることは、足りないのと同じでよくない。何事もほどほどがよいとの教え。
つまり、適度な範囲を超えてしまうと、その行為や状態は反対に不都合を引き起こす可能性があるという警告なんだ。
例えば、食事や勉強も、やりすぎたら体を壊したり、頭がパンクしたりするかもしれへんな。これは、「ほどほどが一番」ってことを教えてくれることわざやな。
雀百まで踊り忘れず(すずめひゃくまでおどりわすれず)
【意味】
小さい時に身につけたことは、大きくなってからも忘れないものだというたとえ。
これは、子供のころにちゃんとしたことを学んで、いい習慣をつけることの大切さを教えてくれる言葉やな。
背に腹はかえられぬ(せにはらはかえられぬ)
【意味】
さし迫った苦痛を回避するためには、ほかのことを犠牲にしてもしかたない。大きなことをするためには、小さな犠牲には構っていられない、小さなことはどうでもいいというたとえ。
つまり、やむを得ず、一つの重要な目的のために他の事を犠牲にするという状況を表しているんだ。
これは、優先順位をつけることの大切さを教えてくれる言葉やな。
善は急げ(ぜんはいそげ)
【意味】
よいことをするのにためらうなの意。
つまり、良い行動や決断はすぐに実行すべきで、遅すぎると機会を逃してしまう可能性があるという警告なんだ。
これは、「良いことは早めに行動」ってことを教えてくれる言葉やな。
千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから)
【意味】
どんな大きな仕事でも、小さなことの積み重ねによって成しとげられるという教え。
どんなに遠くても、一歩ずつ進んでいけば、いつかはゴールに着く。これは、「小さな努力の積み重ねが大事」ってことを教えてくれる言葉やな。
損して得取る(そんしてとくとる)
【意味】
損をしても、それをもとに大きな利益を得るようにする。
これは、「損得を見極める眼力」を養うことの大切さを教えてくれる言葉やな。
「た行」のことわざ意味付き
大は小を兼ねる(だいはしょうをかねる)
【意味】
大きいものは小さいものの代わりになるので、小さいものよりも大きいものの方が役に立つ。
つまり、大きなものや広範なものが、小さなものや具体的なものの役割も担うことができるということなんだ。
例えば、大きなお皿なら、小さいお皿の役割も果たせるしな。これは、「視野を広く持つことの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
棚から牡丹餅(たなからぼたもち)
【意味】
思いがけない幸運がめぐってくることのたとえ。たなぼた。あいた口へ餅。
これは、「思いがけない幸運」を示す表現やで。
忠言耳に逆らう(ちゅうげんみみにさからう)
【意味】
人が忠告してくれる言葉は、自分の欠点や弱点を言われるので、なかなか素直に聞き入れにくいということ。
本当は自分のためを思って教えてくれてるのに、それが自分のプライドに当たると、反発したくなることもあるんやな。これは、「良いアドバイスは時々厳しい」ってことを教えてくれる言葉やな。
塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる)
【意味】
どんなにわずかなものでも、少しずつ積み重ねていけば、やがては大きなことが達成できるという教え。
これは、「小さなことを軽視せず、積み重ねることの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
釣り落とした魚は大きい(つりおとしたさかなはおおきい)
【意味】
もう少しというところでのがしたものは、実際よりもずっと大きく感じるものだ。
つまり、失ったものほど大きく価値あるものに感じるんやな。これは、「逃したチャンスの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
月とすっぽん(つきとすっぽん)
【意味】
二つのものの間に非常に差のあることのたとえ。
これは、「見た目だけで判断せず、中身を見ることの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
出る杭は打たれる(でるくいはうたれる)
【意味】
すぐれてぬけ出ているものは、とかく憎まれる。また、さしでてふるまう者は、制裁されることのたとえ。
これは、「自分の道を進むことの難しさ」を教えてくれる言葉やな。
灯台下暗し(とうだいもとくらし)
【意味】
手近の事情はかえってわかりにくいものである。
これは、「目の前のこともちゃんと見ることの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
遠くの親類より近くの他人(とおくのしんるいよりちかくのたにん)
【意味】
遠くはなれて暮らす親類よりも、近くに住んでいる他人のほうが、いざというときにはたよりになるということ。
親戚は親戚やけど、遠くにいては何かあった時にすぐに助けてくれへんもんな。これは、日ごろの人間関係の大切さを教えてくれる言葉やで。
時は金なり(ときはかねなり)
【意味】
時間は貴重で有効なものだから、むだに費やしてはならない。
時間は一度過ぎ去ったら戻ってこうへんから、それがお金と同じくらい価値あるっていうわけやな。これは、時間を大切にしろっていう教訓やで。
とらぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
【意味】
たぬき(狸)をまだつかまえないうちから、その毛皮がいくらで売られるか計算することから。
まだ捕まえていない狸の皮を既に手に入れたかのように考え、それを売ったと仮定して利益を計算するような行為を指しているんだ。
でも、まだ狸を捕まえてないんやから、そんなことしててもしゃーないわな。これは、先走らずに確実なものを手に入れることの大切さを教えてくれることわざやで。
泥棒を捕らえて縄をなう(どろぼうをとらえてなわをなう)
【意味】
事が起こってからあわてて用意をすることのたとえ。
つまり、準備を怠って、困ったことになってから慌てふためくのはよくないってことやろ。これは、事前の準備の大切さを教えてくれる言葉やな。
団栗の背比べ(どんぐりのせいくらべ)
【意味】
どれもみな同じくらいで、特にすぐれたものがないこと。
なるほど、これは小さな違いにこだわるな、っていう教訓やな。
飛んで火に入る夏の虫(とんでひにいるなつのむし)
【意味】
危険と気づかずに、また、自分から進んで危険に飛び込むこと。
夏の虫が火の明るさに惹かれて火に飛び込んでしまうように、自分から自分を危険に晒すような行為を意味しているんだ。
これは、見かけにだまされず、自分の身を守ることの大切さを教えてくれる言葉やな。
「な行」のことわざ意味付き
ない袖は振れぬ(ないそではふれぬ)
【意味】
何とか力になってあげたくても、お金も力もないので、どうすることもできないということ。
つまり、持っていないものは出すことができないという意味を込めているんだよ。
これは、現実をしっかり見て、自分ができる範囲で行動することの大切さを教えてくれることわざやな。
長い物には巻かれろ(ながいものにはまかれろ)
【意味】
強い人や目上の人など、かないそうもない相手には、おとなしく従うほうが得だ。
つまり、権力や勢力がある人に対しては、流れに乗る方が無難、ってことやろ。これは、自分がどのくらいの立場にいるか、認識することの大切さを教えてくれることわざやな。
泣きっ面に蜂(なきっつらにはち)
【意味】
悪いことの上に、さらに悪いことが重なることのたとえ。
つまり、もうすでに泣いてるのに、そこへ蜂が来て刺すような、さらなる厄介事が降ってくるということや。これは、まあ、人生いろいろあるんやな、と思うしかない時もあるよなって教えてくれることわざやな。
情けは人の為ならず(なさけはひとのためならず)
【意味】
人に親切にしておくと、それはめぐりめぐって、やがて自分のためになるのだから、人には親切にしなさいとの教え。
つまり、他人に対する思いやりや親切が、結局は自分に返ってくるということや。これは、日頃から他人への思いやりの心を忘れずにいることの大切さを教えてくれることわざやな。
七転び八起き(ななころびやおき)
【意味】
度重なる失敗にも屈せず奮起することのたとえ。また、人生の浮き沈みがはなはだしいことのたとえ。七転八起。
人生は浮き沈みが多いけれど、それでも立ち上がり続けることの大切さを教えてくれるんだよ。
人生、思うように行かへん時がたくさんあるけど、そのたびに諦めずに立ち上がる強さが大事ってことやな。これは、めげずに頑張り続けることの大切さを教えてくれることわざやな。
二階から目薬(にかいからめぐすり)
【意味】
遠回しすぎて、思うように届かないこと。効果があまりなくて、もどかしいこと。
つまり、その行為がどれだけもどかしく、また効果がないかを表しているということだよ。
それと同じで、無理やりやり方を変えてみても、結局は手間ばっかりかかって結果が出ないってことを教えてくれてるんやな。
二度あることは三度ある(にどあることはさんどある)
【意味】
物事は、くり返し起きることが多いから注意しなさいという教え。悪いことに使う。
ほら、おんなじことが何回も起こるときってあるやろ?それを簡単に言うたら、「二度あることは三度ある」ってわけやな。これは、事の予測を立てるときに役立つ言葉やな。
二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)
【意味】
欲張って二つのことを一度にしようとすると、どちらもうまくいかないことのたとえ。
あんまり欲張りすぎて、いっぺんに色んなことをしようとしたら、結果的に何も達成できへんってことや。これは、一つ一つのことを確実に進めることの大切さを教えてくれる言葉やな。
糠に釘(ぬかにくぎ)
【意味】
効き目や手ごたえがまったくないことのたとえ。
糠に釘を打っても何も得られないように、無駄な努力は結果を生まないという警告が込められているんだ。
まあ、糠に釘を打ってもな、釘はちゃんと刺さらへんやろ?それと一緒で、効果のないことをやったら、時間ばっかりが過ぎて、結局何も得られへんわけや。これは、無駄なことはやらん方がええって教えてくれてるんやな。
濡れ手で粟(ぬれてであわ)
【意味】
苦労をせずに、もうけること。
水に濡れた手で粟をつかめば、粟がたくさん手に付いてくる。そこからこの表現が生まれたんだよ。
水にぬれた手で粟を掴むと、べたっと粟がくっついてくるやん?それと同じで、何もせんといても、大きな利益が手に入るってことを言うんやな。これは、時には思わぬ幸運が舞い込むこともあるって教えてくれてるんやで。
濡れぬ先の傘(ぬれぬさきのかさ)
【意味】
何かを始めるときは、前もって準備をしておくことが大切だ。
これは、事前に準備を整えておくことが重要であるという意味が込められているんだよ。
雨が降る前に、傘を準備しておくと、雨に濡れることはないやん?それと同じで、何事も始まる前にちゃんと準備をしておけば、何も心配ないってことやな。これは、計画性や準備の大切さを教えてくれてるわけやな。
猫に鰹節(ねこにかつおぶし)
【意味】
人のそばに、その人の好きなものをおいておくと、危険だ。
つまり、危険が迫っている、または油断できない状況を表す表現なんだよ。
これは、常に周りをよく見て、気をつけることの大切さを教えてくれる言葉やで。
猫に小判(ねこにこばん)
【意味】
どんなに値打ちのあるものでも、その値打ちがわからない人にとっては何の役にも立たない。
猫に高価な小判を与えても、猫にはその価値が理解できないからね。
猫に小判をやったところで、猫はそれが何の価値があるのかわからへんやん?それと同じで、何かの価値を理解できない人に、それがどれだけ素晴らしいものでも、意味がないってことやな。これは、物事の価値を理解することの大切さを教えてくれてるんやで。
能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす)
【意味】
才能や実力のある人は、むやみにそれを表に出さない。
つまり、本当に能力のある人は、自己アピールをする必要がないということを示しているんだよ。
それと同じで、本当にすごい人は、能力を見せびらかさずとも、それが伝わるってことやな。これは、謙虚さと、本当の力の大切さを教えてくれてるんやな。
喉もと過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる)
【意味】
つらいことや苦しいこと、受けた恩などは、苦しい時がすぎると、忘れてしまうことのたとえ。
これは、苦しい経験も時間が経つとその苦しさを忘れてしまうこと、または、人に助けられた恩を時間が経つと忘れてしまうという人間の心情を表しているよ。
それと同じで、時間が経つと苦しかった経験や、人から受けた恩も忘れてしまうことがあるんやな。これは、感謝の気持ちや辛い経験を忘れずに、それから学ぶことの大切さを教えてくれる言葉やな。
暖簾に腕押し(のれんにうでおし)
【意味】
なんの手ごたえもなく、はりあいのないこと。
でも、これはあきらめずに努力を続けることの大切さも教えてくれてるんやろな。
「は行」のことわざ意味付き
話上手は聞き上手(はなしじょうずはききじょうず)
【意味】
話すのが上手い人は、相手の話を聞くのも上手だ。
それは、他人の話をよく聞くことで、相手の気持ちを理解し、それに応じた適切な話をすることができるからだよ。
だから、ただ喋るだけが話上手じゃないってことを教えてくれてるんやな。人の話をしっかり聞くことの大切さやな。
早起きは三文の得(はやおきはさんもんのとく)
【意味】
早起きをすれば、なにかしらよいことがある。
つまり、大きな得ではないけれど、小さな利益が得られるということを表しているんだ。
だから、大きな得物が手に入るわけじゃないけど、ちょこっとだけプラスになるんやな。そんなにすごいことやないけど、ちょっとだけでもいいことがあるってことを教えてくれてるんやろな。
人の噂も七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち)
【意味】
うわさというものは、伝わるのも早いが、そう長く続くものではなく、すぐに忘れ去られるということ。
つまり、一時的な噂に振り回されず、自分を保つことが大切やな。
人のふり見て我がふり直せ(ひとのふりみてわがふりなおせ)
【意味】
ほかの人の良いところや悪いところをよく見て、自分の行いを反省しなさいという教え。
他人の失敗は自分の教訓、他人の成功は自分の手本にするってわけやな。
火のない所に煙は立たぬ(ひのないところにけむりはたたぬ)
【意味】
うわさをされるのは、うわさをされるそれなりの訳がある。
つまり、うわさが流れるということは、何かしらの根拠があるはずだと示しているんだ。
何もないところから煙は出んわな。噂があるということは、何かしらの原因や根拠があるんやっていうことを教えてくれてるわけやな。
百聞は一見にしかず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)
【意味】
何度も聞くより、一度実際に自分の目で見るほうがまさる。
結局は、自分の目で確かめることが一番大事やってことやな。
豚に真珠(ぶたにしんじゅ)
【意味】
高い価値あるものでもそれの分からない者には無価値に等しいことのたとえ。
立派なものでも、それを評価できない人にはなんの役にも立たへんってことを教えてくれてるんやな。
下手な鉄砲も数打てば当たる(へたなてっぽうもかずうてばあたる)
【意味】
下手でも何度もやればうまくいくこともある。
結局は、物事を諦めずに続けていけば、成功するチャンスは必ずやってくるってことを教えてくれてるんやな。
下手の横好き(へたのよこずき)
【意味】
下手なのに、そのことをやるのが好きで、とても熱心であること。
うまくできへんでも、それが好きやったら、夢中になって取り組むんやな。能力が未熟でも、情熱があれば何でも楽しめるってことを教えてくれてるんやで。
仏の顔も三度(ほとけのかおもさんど)
【意味】
どんなに心の広い人でも、何度もひどいことをされれば、ついには怒り出すということ。
つまり、何度も同じ過ちを繰り返すと、寛大な人でも我慢の限界が来るということを教えてくれているんだ。
それは、何度も同じ失敗を繰り返すと、我慢する限界が来てしまうということを教えてくれてるんやな。
「ま行」のことわざ意味付き
負けるが勝ち(まけるがかち)
【意味】
無理に相手と争うよりも、勝ちをゆずる方が結果的には得になる。
つまらない争いを避けて、その場の勝利は相手に任せることが、最後には自分の利益になるという意味だよ。
つまり、一見負けてるように見えても、長い目で見れば勝つことができるんやな。
待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり)
【意味】
物事がうまくいかないときは、あせらずに良い日がくるのをじっと待つ方がよい。
このことわざは、我慢強さと辛抱強さの大切さを教えてくれてるんやな。
ミイラ取りがミイラになる(みいらとりがみいらになる)
【意味】
人を連れ戻すために出かけた人が、帰ってこなくなること。また、説得する人が逆に説得されてしまうこと。
つまり、他人を説得しに行ったつもりが、逆に自分が説得されてしまうなど、初めは相手に影響を与えるつもりが、結果的に自分が影響を受けてしまうことを指しているんだよ。
考えてみると、人生ってそんなことあるよな。このことわざは、そういった予想外の結果に注意しようと教えてくれてるわけやな。
身から出た錆(みからでたさび)
【意味】
自分のした悪いことが原因で、苦しんだり、ひどい目にあったりすることのたとえ。
つまり、自分の行動が原因で自分が困難に立ち向かう必要がある、という意味だよ。
自分の行動の結果が自分自身に返ってくるっていうことを教えてくれるんやな。自分の行いが自分に影響を与えるんやから、行動には気をつけなあかんな。
三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで)
【意味】
幼いときの性質は、年をとってからも変わらないということ。
たとえ教育を受けたり、経験を積んだりしても、幼い頃の特性はなかなか変わらないということを表しているんだよ。
子供の頃の自分を大事にするっていうことやな。これは、自分らしさを大切にするっていうメッセージもあるかもな。
昔取った杵柄(むかしとったきねづか)
【意味】
若い時に身につけた技術は、年をとった今でも自信がある。
離れていたとしても、一度身につけたものは、いざというときに役立つ、ということを表しているんだ。
これは、しっかりと学ぶことの大切さを教えてくれてるんやな。
目から鼻へ抜ける
【意味】
とても頭の回転がよく、ものわかりが早いこと。
すばしっこく物事を理解したり、状況を把握したりする能力を指しているんだよ。
こう、ピューンと頭が回転して、すぐに物事を理解したり、ちゃっかりと状況をつかんだりする人のことを言うんやな。頭の回転の速さとか、抜け目なさをたたえる表現やな。
餅は餅屋(もちはもちや)
【意味】
物事はそれぞれの専門家があるということ。
つまり、特定のことはその道のプロが一番うまくやる、ということを表しているんだ。
これは、プロの技術や知識を尊重するっていうメッセージがあるんやな。
「や行」のことわざ意味付き
焼け石に水(やけいしにみず)
【意味】
焼け石にすこしの水をかけても冷えないように、努力や援助がわずかでは効果がほとんど期待できないことのたとえ。
たとえば、熱した石に少しの水をかけても、すぐに蒸発してしまうように、十分でない対策は問題を解決できないという意味があるんだ。
それと同じで、あんまり足りへん努力や援助は、結局なんの助けにもならへんってことを教えてくれてるんやな。やるならちゃんとやらんといかんわけや。
安物買いの銭失い(やすものがいのぜにうしない)
【意味】
得だと思って安いものを買っても品質が悪くてすぐにだめになるので、結局は損をするということ。
高いものを一度ちゃんと買った方が、長く使えて結局はお得なんやな。
柳の下のどじょう(やなぎのしたのどじょう)
【意味】
一度うまくいっても、同じようにうまいことが、またあるとは限らないということ。
つまり、過去の成功が必ずしも将来の成功を保証しないということを教えてくれているんだ。
一回成功したからと言って、それがそのまま次回も成功するわけじゃないんやな。これは、過去の成功に安心せず、常に努力を続ける必要があるんやな。
弱り目に祟り目(よわりめにたたりめ)
【意味】
困っている時に、さらに困ったことが重なって起きること。
もうすでに大変な時に、さらに面倒なことが降ってくるってわけや。これは、厄介な事が重なるときの大変さを教えてくれてるわけやな。
「ら行」のことわざ意味付き
楽あれば苦あり(らくあればくあり)
【意味】
世の中は、楽しいこともあれば、苦しいこともあるということ。
つまり、常に楽しいことばかりが続くわけではなく、同時に困難なことばかりが続くわけでもないということを教えてくれているんだ。
でも、苦しいことばっかりやと思ってしまうと、それもまた違うわけや。これは、人生の波瀾万丈さを教えてくれてるわけやな。
良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)
【意味】
人が自分のためを思って注意してくれることばは、聞きづらいものである。
これは、たとえ辛くても自分のためになることはちゃんと受け入れることの大切さを教えてくれてるわけやな。
論より証拠(ろんよりしょうこ)
【意味】
物事は、いろいろと議論するよりも、証拠を示す方がはっきりするということ。
人を説得するには長い議論よりも、具体的な証拠を示す方が効果的、ということを教えているんだ。
人を納得させるには、いくら論じてもなんぼの話よりも、はっきりとした証拠を出した方がええんやな。これは、理屈よりも具体的な証拠の力を認めるべきやってことを教えてくれるわけやな。
「わ行」のことわざ意味付き
禍いを転じて福となす(わざわいをてんじてふくとなす)
【意味】
悪い出来事に出会っても、うまくそれを利用して、幸福につなげるとよいということ。
つまり、悪いことが起きても絶望せんと、前向きに捉えて行動すれば、それが結局は幸せにつながるってことを教えてくれるんやな。
渡る世間に鬼はない(わたるせけんにおにはない)
【意味】
世の中には、鬼のように冷たい人ばかりでなく、やさしくて思いやりのある人もいる。
全てがひどいことばかりやなく、困ってる時には思わぬところから助けが出ることもあるんやな。それは、信じる心や人間関係の大切さを教えてくれるんやろな。
笑う門には福来たる(わらうかどにはふくきたる)
【意味】
いつも明るくほがらかに暮らしている人の家には、自然に幸せがやってくるものだ。
明るく楽しそうに過ごしてると、自然と良いことが起こるんやな。これは、ポジティブな気持ちや笑顔の大切さを教えてくれるんやろな。
つまり、何かを秘密にしようとすると、結局は何かしらの形でその事実が表に出てしまうということを示しているんだ。