『揚子法言』は、前漢の学者揚雄が著した中国の思想書です。全13巻から成り立っており、『論語』の形式を模倣しています。
この書は、儒教思想を基盤としており、孟子の性善説と荀子の性悪説の間の調和を試みています。
また、『老子』にも言及しつつ、儒家を否定する立場は取っていません。
成立に関しては、司馬光は平帝の時代だと主張していますが、汪栄宝と田中麻紗巳はそれに反対し、揚雄の晩年、新の天鳳改元(14年)以降に書かれたとの見解を持っています。
田中麻紗巳の説では、『法言』の終わりの部分は、王莽の礼制改革や王田制を賞賛していると解釈されています。