「長鞭馬腹に及ばず」の意味(語源由来・出典・故事・類義語)
【ことわざ】
長鞭馬腹に及ばず
【読み方】
ちょうべんばふくにおよばず
【意味】
強い力があっても、それだけでは無理だということ。また、大きすぎて役に立たないこと。
それに、大きすぎても長すぎても使いづらくて役に立たへんこともあるってことや。適度な大きさや長さ、それが大切なんやな。
【語源由来】
長いむちでも馬の腹までは届かない意から。
【出典】
「春秋左氏伝」
【故事】
中国、春秋時代、楚は強大な勢力をもち宋を攻めた。宋は晋に急を告げ援助を求めた。宋は晋に急を告げ、援助を求めた。晋侯が救援しようとすると、大夫の伯宗が「いけません。古人の言葉にいかにむちが長くても、馬の腹には届かないとあります。今天運は楚にあり争うのは危険です。いくら晋が強くても天には背けません」と言ったことから。
【類義語】
・鞭長しと雖も馬腹に及ぼさず
・独活の大木
「長鞭馬腹に及ばず」の解説
「長鞭馬腹に及ばず」っていうことわざは、どんなに力があっても、それが役立たない状況があること、または、物事が大きすぎたり長すぎたりすると、結局は使い物にならないという意味だよ。
例えばね、お母さんが巨大な包丁を使って料理をしようとしたら、その包丁が大きすぎてうまく使えない、っていうのが分かりやすい例かな。このことわざは、「適切な大きさや長さの物を使うこと」、「どんなに力があっても適切な使い方をしないと意味がない」っていうことを教えてくれるんだよ。
この言葉は昔の中国の話から来ていて、強い国の晋が弱い国の宋を助けるために、敵の楚と戦おうとした時に、伯宗という人が、「晋は強いけど、今回は天が楚の味方をしているから、戦わない方がいい」と助言した話から来ているんだよ。つまり、どんなに力があっても、それが必ずしも良い結果をもたらすわけではないと教えてくれているんだね。
「長鞭馬腹に及ばず」の使い方
「長鞭馬腹に及ばず」の例文
- 力が強ければいいというものでもない。長鞭馬腹に及ばずといって、力だけではどうにもならないことがこの世にはある。
- 「元」は強い国だったが、長鞭馬腹に及ばずのごとく暴風雨にはかなわず日本から撤退した。
- 軍事力は圧倒的に強いが、長鞭馬腹に及ばずというように、あの小国には知将がいるから勝てないだろう。
- よかれと思って大きなサイズのまま写真を送信したが、長鞭馬腹に及ばず、ファイルが大きすぎて受信できないとエラーが出るという苦情が来た。
- ギネスに挑戦するのもいいが、何でも大きければいいというわけではない。長鞭馬腹に及ばずといい、役に立たない。
また、大きすぎたり長すぎたりすると、逆に役に立たないことも示しているんだ。