「告朔の餼羊」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
告朔の餼羊
【読み方】
こくさくのきよう
【意味】
古くから続く習慣や年中行事は、理由もなく廃絶せず残すべきだということ。形式だけの虚礼のたとえ。
昔の人たちが大切にしてきたことやもんを、今の僕らもちゃんと守っていかなあかんのやね。
【出典】
「論語」
【故事】
中国春秋時代、魯の国では告朔の礼が行われず、羊を供える形式だけが残っていたので、子貢が餼羊をやめるべきだと言ったのに対して孔子が「子貢よ、おまえはいけにえの羊が惜しいのだろう。私は羊を節約するためになくなる礼の方が惜しい」と言ったという故事から。
「告朔の餼羊」の解説
「告朔の餼羊」っていう言葉、なんとなく難しそうだけど、実はすごく面白い背景があるんだよ。
昔の昔、中国の地で「告朔」という行事があったんだ。これは、毎月の初めに神殿で、羊をお供えして、祖先の霊を敬う儀式だったの。この時にお供えする羊のことを「餼羊」と言っていたんだよ。
でも、時が経つにつれて、この儀式の意味は少しずつ薄れていって、最終的には羊をお供えることだけが残ってしまったんだ。そこで、ある人(子貢という人)が「もうこの行事、意味ないよね?だったら、羊をお供えするのもやめようよ」と提案したんだ。
でも、有名な賢者である孔子は、「いや、これは古くからの大切な儀式だから、形だけでも守っていこう」という考えを持っていたんだ。
この話の元になっているのは、古い本「論語」に出てくるエピソードなんだよ。
このことわざの意味は、古くから続いてきた習慣や行事は、たとえ意味が分からなくなっても、大切に守っていくべきだ、っていうことなんだ。
だから、昔からの伝統や文化を大切にしよう、っていう教えをくれる言葉なんだよね。
「告朔の餼羊」の使い方
「告朔の餼羊」の例文
- ハロウィンは意味が分からないしやめたいが、告朔の餼羊だからと実施することになった。
- キリスト教徒じゃないし、そもそもキリストが生まれたのは1月と言われているし、クリスマスは告朔の餼羊な気がする。もしくはサンタクロースの激務の日になっている。
- 年賀状終いをしたいが、告朔の餼羊だからやめられぬ。
- 高齢化で祭りを続けることが難しくなったが、告朔の餼羊だから我々の代で取りやめにするのは忍びないと規模を縮小して続ける。
- 告朔の餼羊だと思って適当にしていたが、実は意味があったことを知る。