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「糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ
【読み方】
しまありといえどもかんかいをすつることなかれ
【意味】
上質のものばかり重んじて、取るに足りないものを軽んじるのはよくないということ。
たとえば、今は使わない技術や道具でも、状況によってはすごく役立つことがあるかもしれん。だから、今の自分にとって必要ないものでも、大事にしといた方がええんや。何がいつ価値を発揮するかわからんからな。
【語源・由来】
絹糸や麻糸は有用だが、茅のような粗末な草でもそれなりの用途があるから捨ててはいけないということ。
【出典】
「春秋左氏伝」
「糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ」の解説
「糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ」っていうのは、すごく良いものがあるからって、それ以外の普通のものやちょっと見劣りするものを大事にしないのはダメだよ、っていう意味の言葉だね。
たとえば、絹の糸や麻の糸っていうのは、すごく上品でキレイな布を作るのに使う大事な糸なんだけど、それとは別に「すげ」や「かや」という植物で作る糸は、見た目は地味だけど、たたみとかかごとか、他にも色々と役立つものを作るのに使うんだよ。
この言葉はね、たとえばおもちゃで言うと、最新のゲーム機が手に入ったからって、前によく遊んだぬいぐるみやブロックを捨てちゃうのはもったいないってこと。古いおもちゃにも愛着があるし、遊び方によってはまだまだ楽しめるんだから、大切にしたほうがいいんだよ。
みんながすごいと思うような特別なものだけじゃなくて、ふつうのものやちょっと地味なものにも、それぞれ大事な役割があるんだよ。だから、何でもかんでも新しいものがいいってわけじゃなくて、古いものや普通のものも大切にすることが大事だって教えてくれる言葉なんだね。
「糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ」の使い方
「糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ」の例文
- 取るに足りないものに思えても、適材適所に配置すれば役に立つこともあるから、糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ。リストラには反対だ。
- 糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれというから、高級ブランド品だけじゃなくファストファッションにも目を向ける。
- 価値のないものに見えても役立つ瞬間があるから、糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ。
- 野菜のくずもコトコト煮れば野菜ブロスになるから、糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ。捨てずにとっておいて。
- 糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれいうが、マグロのトロは昔は価値がないと捨てられていたが、今では高級食材になっている。価値観が変わることだってある。