「鄭家の奴は詩をうたう」の意味(語源由来・出典・類義語)
【ことわざ】
鄭家の奴は詩をうたう
【読み方】
ていかのやっこはしをうたう
【意味】
四六時中見聞きしていると、知らないうちに覚えてしまうものだ。
「鄭」は、中国後漢の学者の名。「奴」は、召使。「詩」は、詩経。
「鄭家の奴は詩をうたう」という言葉は、日常の生活の中でよく見たり聞いたりすることは、自然と身について覚えてしまうという意味なんだよ。
ああ、そうなんや。たとえば、家でお父さんがよく料理をしてると、子供も自然に料理が得意になるみたいな感じかな。
毎日見たり聞いたりすることは、気づかず覚えてしまうもんやね。何気ない生活の中で、学ぶことっていっぱいあるんやな!
【語源由来】
学者鄭玄の家の召使は、習っていないのに「詩経」の句を覚えて、普段の会話で使うことから。
【出典】
「事文類聚」
【類義語】
・門前の小僧
・習わぬ経を読む
・勧学院の雀は蒙求を囀る
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「鄭家の奴は詩をうたう」の解説
カンタン!解説
「鄭家の奴は詩をうたう」っていうことわざはね、毎日同じことを見たり聞いたりしていると、自分でも気づかないうちにそのことを覚えてしまうっていう意味なんだよ。
この言葉の背景には、中国の有名な学者である鄭玄(ていげん)さんの話があるんだ。彼は詩をよく読んでいたから、彼の家で働いている人たちも、詩を毎日聞いていたんだ。それで、勉強しなくても、自然と詩を覚えてしまって、うたえるようになったんだって。
たとえばね、お家でお父さんやお母さんがよく使う言葉を、自然に覚えて使ってしまうことがあるよね。それと同じようなことなんだ。
このことわざは、毎日の生活の中で経験することが、いつの間にか自分の中にしみこむということを教えてくれるんだよ。だから、いいことをたくさん見たり聞いたりすると、自分もいいことを覚えて、いい人になれるんだね。
「鄭家の奴は詩をうたう」の使い方
あの家の子たちはみんな落語を覚えているのよ。
鄭家の奴は詩をうたうってやつだよね。お父さんが落語家だもんね。
一日中聞いているから、赤ん坊が日本語を覚えるように覚えたんだって。
ママ、パパよりも早く寿限無とか言いそうだね。
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「鄭家の奴は詩をうたう」の例文
- 鄭家の奴は詩をうたうというから、英語を母国語とする人のそばにいれば英語を覚えるものだ。
- 音楽一家に育った彼は、鄭家の奴は詩をうたうように音楽を覚えた。
- 質屋で生まれた彼女は、鄭家の奴は詩をうたうごとく上質な骨董品を見て育ったので、大人顔負けの目利きである。
- 子供を理系にしたければ、鄭家の奴は詩をうたうというように、普段から理科系の話をすれば自然に覚え興味を持つ。
- 鄭家の奴は詩をうたうというが、歌舞伎座の清掃係をしていたら自然と台詞を覚えてしまった。