「月の影取る猿」の意味(出典・故事・類義語)
【ことわざ】
月の影取る猿
【読み方】
つきのかげとるましら
【意味】
自分の能力をわきまえないで、欲張って身を滅ぼすこと。また、愚かで無謀なこと。
猿が月の影を取ろうとするなんて無理やからな。自分が何ができて何ができへんのかをちゃんとわきまえて、欲張りすぎへんようにせなあかんわな。
【出典】
「僧祇律」
【故事】
猿たちが木の下にある井戸に月影がうつっているのを見て、どうかしてそれを取りたいと思った。かしらの猿がいい方法があるといって、自分は木の枝につかまり、その尾に次々と猿が足と尾をからませ井戸の中に降りていったが、なかなか届かず、たくさんの猿の重みで枝が折れ溺れ死んだ。
【類義語】
・猿侯が月を取る
「月の影取る猿」の解説
「月の影取る猿」っていうことわざはね、自分の力を過信して、大きすぎる目標を追い求めた結果、大失敗することを表すんだよ。
例えばね、自分がまだ小学生なのに、大人と同じくらいの重たい荷物を持とうとして、結局持ち上げられずに失敗したり、足を踏み外して転んだりするようなことを言うんだよ。
このことわざは、昔の話から来ているんだ。「猿が水に映った月を取ろうとして、枝が折れて水に落ちてしまった」という故事から来ているんだよ。猿は月が手の届くところにあると思い込んで、結局自分を危険な状況に追い込んでしまったんだ。
だから、「月の影取る猿」っていうことわざは、「自分の力を過信して、大きな失敗をすること」を教えているんだよ。自分の力を正しく知り、無理なことはしないように気をつけなければならないね。
「月の影取る猿」の使い方
「月の影取る猿」の例文
- 月の影取る猿のように、欲をかきすぎると身を滅ぼす。
- 腹八分目というし、何事もほどほどが良いよ。能力以上のものを欲すると、月の影取る猿になるよ。
- 目先の利益にとらわれ、月の影取る猿みたいに彼は大失敗をした。
- 欲の皮が張った彼は、月の影取る猿のごとく失墜していったので、彼を反面教師に欲張るのをやめた。
- 身の程知らずな望みを抱くと、月の影取る猿のように身を滅ぼすことになるから自分の能力の限界を知って行動するべきだ。