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【蒹葭玉樹に倚る】の意味と使い方や例文(語源由来・出典)

蒹葭玉樹に倚る

「蒹葭玉樹に倚る」の意味(語源由来・出典)

意味【ことわざ】
蒹葭玉樹に倚る

【読み方】
けんかぎょくじゅによる

【意味】
身分が低い人が、身分が高い親類の威光で権力を得ること。また、親類のおかげで権力を得ることをあざけること。

ことわざ博士
「蒹葭玉樹に倚る」ということわざは、立場が低い人が、立場が高い人や親戚の影響や力を利用して、成功や名声を得る様子を示しているんだよ。

荻や葦という一見地味な草が、立派な木に寄りかかって生きるようなイメージからきているんだ。

助手ねこ
ええっと、それはつまり、一人では目立たないけど、すごい人の力を借りて一気に注目されるような状況やな。

たとえば、普通の人が有名人の親戚とか知り合いとして、それを利用して有名になっちゃう感じか。地味な草が、立派な木に寄りかかって見栄えがよくなるみたいなことやね。

【語源・由来】
萩と葦が美しい木に寄りかかって生存している意から。

「蒹」は、まだ穂の出ていない萩。「葭」は、生えたばかりの葦。ともに、つまらない草の意。身分が低い者のこと。

【出典】
世説新語せせつしんご

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「蒹葭玉樹に倚る」の解説

カンタン!解説
解説

「蒹葭玉樹に倚る」っていう言葉は、低い立場の人が、立場の高い人の力を借りて成功したり、目立ったりすることを言っているんだよ。

例えばね、ある人が有名な親戚や友人がいて、その関係を使ってちょっといいことがあったり、特別な扱いを受けたりすることを表す時に使われるよ。

「蒹」はまだ穂が出ていない荻っていう草で、「葭」は生えてきたばかりの葦っていう草のこと。この二つの草は、一般的にはそれほど価値がない、つまり「つまらない草」と見られるんだ。でも、この言葉の中では、そのつまらない草たちが美しい木、つまり「玉樹」にもたれかかって、しっかりと生きている様子を表しているんだ。

だから、この言葉は、自分の力だけではなかなかうまくいかないけれど、強い人や有名な人のサポートを受けて、うまく立ち回る人のことを指しているんだね。

「蒹葭玉樹に倚る」の使い方

ともこ
無能な彼が何であんな高い地位にいるの?
健太
蒹葭玉樹に倚るというやつだね。彼の能力のおかげではないね。
ともこ
彼の能力による地位だったら、彼を選んだ上司も無能ということになるわ。
健太
蒹葭玉樹に倚る彼の存在を認めているのだから、無能と同じだよ。
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「蒹葭玉樹に倚る」の例文

例文
  1. 彼の地位は蒹葭玉樹に倚るもので、分不相応だ。
  2. 何もしなくても蒹葭玉樹に倚ることができるのだから、創業家一族は恵まれている。
  3. 失敗しても首にはならず、蒹葭玉樹に倚るとは羨ましい限りだ。
  4. 無能な彼の部下がかわいそうだし、蒹葭玉樹に倚る彼は、虎の威を借る狐のように威張り腐って不愉快だ。
  5. 身分が低い庶民なのにこの地位を得られるとは、まさに蒹葭玉樹に倚るだな。親戚のおじさんに感謝しないといけないな。




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