「盛徳の士は乱世に疏んぜらる」の意味(出典)
【ことわざ】
盛徳の士は乱世に疏んぜらる
【読み方】
せいとくのしはらんせいにうとんぜらる
【意味】
世が乱れると道徳観念も乱れ、立派な徳のある人は遠ざけられる。
ちゃんとした道徳観が通用せえへん時代の難しさを表してる言葉やな。
【出典】
「説苑」
「盛徳の士は乱世に疏んぜらる」の解説
「盛徳の士は乱世に疏んぜらる」という表現は、混乱している時代(乱世)では、高い道徳観を持つ立派な人物(盛徳の士)がむしろ遠ざけられる、つまり受け入れられないという意味を持っているんだ。このことわざは、社会が混沌としているときには、道徳的な価値観も乱れ、徳の高い人々がその社会で価値を認められにくくなるという状況を表しているんだよ。
「盛徳」とは、非常に優れていて立派な徳を意味していて、こうした人物は通常、正義や誠実さ、慈悲などの高い道徳的価値を体現しているんだ。しかし、乱世では、こうした価値観が軽視されることが多く、道徳的に立派な人々がその社会において孤立したり、適切な評価を受けられないことがあるんだね。
たとえば、政治的な混乱や社会的な不安がある時に、誠実で正直な人々が見過ごされたり、その価値観が理解されなかったりすることが、「盛徳の士は乱世に疏んぜらる」の状況に当てはまるんだよ。
このことわざは、社会や時代の状況が人々の価値観に影響を与えることを示していて、特に困難な時代においては、高い道徳観を持つことが難しくなることを教えてくれているんだね。それは、どのような状況でも自らの道徳的価値観を堅持することの重要性を思い出させてくれるんだ。
「盛徳の士は乱世に疏んぜらる」の使い方
「盛徳の士は乱世に疏んぜらる」の例文
- 上司を諫めた彼は優秀だったのに左遷された。盛徳の士は乱世に疏んぜらるだ。
- 時代がもっと良ければ、彼は重用されただろうに。盛徳の士は乱世に疏んぜらるというが、乱世だったばかりに出世コースから外れた。
- 盛徳の士は乱世に疏んぜらるというが、愚かな王の治世では世は乱れ、賢い人間ほど王に煙たがられる。
- 首相が賢人なら、彼の苦言に耳を傾けたはずだ。盛徳の士は乱世に疏んぜらるというけれども、首相が愚か者だから、彼のような有能な人を遠ざけ、景気は悪化するし、自殺者は増える。
- 彼女のような優秀な人材が追い出し部屋に追いやられるとは、盛徳の士は乱世に疏んぜらるというようにこの会社はもうだめだな。