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「蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らず」の意味(出典・語源由来)
【ことわざ】
蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らず
【読み方】
とうろうせみをとらんとほっしてこうじゃくのそのかたわらにあるをしらず
【意味】
目先の利益に捉われて、迫りくる危険に気が付かないこと。人を狙う存在は、同時に狙われる存在でもあるということ。
例えば、ちょっと得した気分になってる間に、もっと大きな損をしてしまうこと。目先のことにとらわれすぎず、大局を見ることの大切さを教えてくれる言葉やね。
【出典】
「説苑」
【語源由来】
蝉を取ろうとしているかまきりは、自分が雀にねらわれていることに気付いていないということから。
「蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らず」の解説
「蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らず」ということわざは、ちょっと長いけど、簡単に言うと、目の前の小さな得を追い求めてるうちに、もっと大きな危険や問題が近くにあるのに、それに気付かないことを言っているんだよ。
このことわざをイメージで考えるとね、かまきりがセミを捕まえようとしてすごく集中している時、そばにスズメがいて、かまきりを狙ってるけど、かまきりはそれに気付いてないっていう状況なんだ。セミを取るのはかまきりにとっての小さな得だけど、スズメに捕まれることはかまきりにとって大きな危険だよね。でも、その危険に気付かずにセミだけを追い求めている。
これを、私たちの日常で考えると、目の前の小さな利益や欲しいものに夢中になりすぎて、もっと大切なことや危険なことに気付かないことがあるよね。それを教えてくれることわざなんだよ。
「蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らず」の使い方
「蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らず」の例文
- 得た利益に浮かれていると、蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らずというように危ない目にあう。
- 利益に目がくらみ冷静さを欠くと、蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らず、いつの間にか利益どころか命を失いかねない。
- 蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らずというが、いつも危険と隣り合わせだと思っていた方がいい。
- だまされやすそうな人を探す詐欺師は、蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らずのごとく警察官に狙われていることを知らない。
- A社を乗っ取ろうとしているB社は、蟷螂蝉を取らんと欲して黄雀の其の傍らに在るを知らずという状態だ。実はC社にロックオンされている。
これは、目の前の小さな利益や成功に夢中になって、大きな危険や失敗に気づかないことを表しているよ。