「莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為す」の意味(出典・語源由来)
【ことわざ】
莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為す
【読み方】
ばくやをにぶしとなしえんとうをするどしとなす
【意味】
人の賢さや愚かさに関する世間の評判が当てにならないこと。でたらめな評価のたとえ。
物事の本当の良し悪しをちゃんと見極めんと、変な評価しちゃうってことやね。
【出典】
賈誼「弔屈原文」
【語源由来】
名剣である莫耶を鈍刀と言い、鉛で作った刀をよく切れると言う意から。
「莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為す」の解説
「莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為す」という表現は、賈誼の「弔屈原文」に由来する言葉で、名剣である莫耶を切れ味が悪いと評価し、一方で鉛で作られた実用性のない刀を鋭いと褒め称えるということから、全くの逆の、誤った評価や不合理な判断をすることのたとえ話なんだ。
この表現は、事物の真価を全く誤って評価すること、つまり本当に価値のあるものを低く見積もり、価値のないものを過大評価するという状況を皮肉っているんだ。このことわざは、人々がしばしば偏見や無知、あるいは誤った情報に基づいて物事を評価することがあり、その結果として全く逆の不当な評価をしてしまうという事実を示しているんだよ。
「莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為す」は、評価や判断を行う際の誤りや偏見に注意を促すと共に、物事の本質をしっかりと理解し、公正な評価を下すことの重要性を教えてくれるんだ。それは、どんなに名声があるものでも、またどれだけ見た目が良いものでも、その実質的な価値や機能性を正しく評価することが不可欠であるというメッセージを含んでいるんだね。
「莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為す」の使い方
「莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為す」の例文
- 健太くんは能力が無いのに、莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為すようになぜか評価されている。
- 事務所の力次第で、莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為すことがある。演技派の女優が、下手なアイドルに負けるのは視聴者として残念だ。
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- 巷では健太くんは愚かでともこちゃんは賢いということになっているが、莫耶を鈍しと為し鉛刀を銛しと為すから自分の目で判断する。
これは、人の判断が誤っているか、または意図的に間違った評価をすることのたとえ話なんだよ。