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「匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪あり」の意味(出典・語源由来・類義語・英語)
【ことわざ】
匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪あり
【読み方】
ひっぷつみなし、たまをいだけばそれつみあり
【意味】
身分にふさわしくない財宝を手にいれたものは、災いを招くようになる。
人はね、持ちゃいけないものは持たんほうがええってことやね。身の丈に合った生き方が一番ってことを忘れちゃあかんのやな。
【出典】
「春秋左氏伝」
中国春秋時代、美しい玉を持っていた虞叔が、それをしきりに欲しがる兄の虞公に譲った時の言葉。
【語源由来】
もともと罪のない凡人も、自分に不似合いな財宝を持ったばかりに罪に陥るようになるということから。
【類義語】
・小人罪無し、玉を懐いて罪あり
【英語】
The ant had wings to do her hunt.(蟻は羽を得たために我が身を傷つけた)
「匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪あり」の解説
「匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪あり」っていうことわざは、難しい言葉で書かれているけど、要はこんな意味だよ。「普通の人は、何も悪いことをしていなければ、悪いことに巻き込まれることはないんだけど、もし身の丈に合わない大きな宝物やお金を手に入れたら、それが原因でトラブルになったり、悪いことをしてしまうかもしれない」ということを教えてくれているんだよ。
たとえばね、普段は何も悪いことをしていない子が、道に落ちている大きなお金を見つけたとするよ。そのお金を拾って自分のものにしてしまったら、そのお金が誰かの大切なものだったり、何かの罠だったりして、結果的にトラブルに巻き込まれたり、自分が悪いことをしてしまうきっかけになってしまうかもしれないんだ。
このことわざは、「自分にとって普通じゃない、大きな財宝やお金を手に入れることが、いつもいい結果をもたらすわけではないよ」と教えてくれているんだね。だから、いつも自分の身の丈に合った生き方をすることが大切だということを、忘れないようにしようね。
「匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪あり」の使い方
「匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪あり」の例文
- 無名の画家だった彼は、突如として名声と富を手に入れたが、匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪ありの故事のように、周囲の羨望と妬みによって数々の訴訟に巻き込まれることになった。
- 社長の息子である彼は、自分の能力ではなく親の七光りで高い地位に就けたが、やがて不正行為で会社を危機に陥れ匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪ありという言葉が彼にぴったり当てはまった。
- 幼い頃からの慎ましやかな生活から一転して、彼女は遺産相続により巨額の財産を手に入れたが、そのせいで友人を失い、孤独に陥るという匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪ありの現実に直面した。
- 彼は自分の技能に見合わない大きなプロジェクトを任され、一時は成功の味を享受したものの、最終的にはその重圧に耐えられずに失敗し、匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪ありという古言が示す通り、彼の落ちぶれは避けられなかった。
- 小さな村から出てきた彼女は都会での成功を夢見ていたが、急な昇進により匹夫罪なし、璧を懐けば其れ罪ありというように多くの羨望と敵意を買い最終的には不幸な結末を迎えた。