「人を以て言を廃せず」の意味(出典・語源由来・類義語・英語)
【ことわざ】
人を以て言を廃せず
【読み方】
ひとをもってげんをはいせず
【意味】
つまらない人間の意見でも、聞くべきところがあれば聞き流さずにしっかり聞く。
知識や良いアイデアは、予想外のところから得られることも多いし、全ての人から学ぶことがあるって考え方は、人としても成長するためには必要やね。人の言葉に耳を傾けることで、新しい視点を得たり、意外な発見があったりするもんな。
【出典】
「論語」
【語源由来】
人柄が悪いからと言って、その人の意見まで無視するようなことはしないという意から。
【類義語】
・狂天の言も聖人之を択る
【英語】
If the counsel be good,no matter who gave it.(だれがそれを言おうと問題ではない)
「人を以て言を廃せず」の解説
「人を以て言を廃せず」という言葉は、「論語」衛霊公からの引用で、誰が言ったかによってその言葉の価値を判断しない、すなわち、発言者の地位や身分、人柄に関係なく、言葉の中身そのものの良し悪しを見極めるべきだという教えを含んでいるんだ。この言葉は、どんな人からの発言でも、その中に価値があるものであれば、それを受け入れ、学ぶべきであると述べているよ。
この考え方は、先入観や偏見にとらわれずに、オープンな心で周りの意見や知識に耳を傾けることの重要性を教えてくれているんだね。つまり、人の価値はその人が持つ地位や外見にあるのではなく、その人が持つ考えや言葉の中にあるということだよ。
例えば、社会的地位が高い人だけでなく、一見地位が低いと見なされる人や、普段はあまり目立たない人からも、重要な教訓や新しい視点を学ぶことができる。この言葉は、どのような人からの意見も公平に評価し、その中から学びを得ることの大切さを示しているんだ。
「人を以て言を廃せず」という言葉は、寛容な心と、多様な視点を尊重する姿勢を育むための重要な教訓と言えるね。すべての人から学ぶことができる可能性を常に意識し、自分の知識や理解を深めるために、周囲の言葉に注意深く耳を傾けよう。
「人を以て言を廃せず」の使い方
「人を以て言を廃せず」の例文
- あの人はつまらないと思うけど、彼の言葉には時に意外な知恵が隠れているかもしれないから、人を以て言を廃せず、耳を傾けてみよう。
- 時々、意見の合わない人からの提案が出るけれど、人を以て言を廃せず、その言葉には何か価値があるかもしれない。
- 彼女はいつもくだらないことばかり言っているけど、人を以て言を廃せず、彼女の話の中にはたまに鋭い観察が含まれていることもある。
- 彼のアドバイスは信じられないほど単純だが、人を以て言を廃せず、そのシンプルさが問題の核心に触れていることもある。
- あの人は大したことを言えるタイプではないが、人を以て言を廃せず、彼の経験から学ぶべきことがあるかもしれない。
この表現は、人の価値はその人が誰であるかではなく、言っている内容によって決まるべきだと教えてくれているよ。