「月満つれば則ち虧く」の意味(出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
月満つれば則ち虧く
【読み方】
つきみつればすなわちかく
【意味】
何事も盛りに達すればやがては衰え始める。物事には必ず盛衰があるという意。
何かが盛り上がってるときは、それがいつか終わるってことを忘れずにいなあかんな。
【出典】
「史記」「蔡沢伝」
【類義語】
・栄枯盛衰(えいこせいすい)
・驕る平家は久しからず(おごるへいけはひさしからず)
・盛者必衰(じょうしゃひっすい)
【英語訳】
Every tide has its ebb. (満潮あれば干潮あり)
「月満つれば則ち虧く」の解説
「月満つれば則ち虧く」という言葉は、「史記」の蔡沢伝に由来する言葉で、満月がやがて欠けるように、物事が頂点に達するとその後は必然的に衰えるという意味を持つたとえだね。この表現は、自然の法則である月の満ち欠けを用いて、人間社会や自然界のすべてのものが盛衰のサイクルを持っていることを教えているんだ。
たとえば、ビジネスが極度に成功している時期もあれば、その後落ち込む時期が来ること、あるいは人の人生においても、時には頂点に達することがあれば、その後衰退や変化が訪れることなどがこの言葉に当てはまる。つまり、「月満つれば則ち虧く」は、物事の一時的な成功や盛り上がりが永遠に続かないことを示している。
このことわざは、成功や幸運が永続しないことを理解し、盛衰のサイクルを受け入れる姿勢を教えてくれる。また、最高潮に達した時に慎重に行動し、常に変化に対応する準備を持つことの重要性を示唆しているんだね。それは、過度の楽観や慢心に陥らず、常に謙虚で前向きな姿勢を保つことの大切さを教えているんだ。
「月満つれば則ち虧く」の使い方
「月満つれば則ち虧く」の例文
- 昔は県立高校の方が優秀な生徒が多かったが今は私学の方が成績がいい。月満つれば則ち虧くというが再び満(みつる)には時間がかかりそうだな。
- わが社の業績は今最低ですが、月満つれば則ち虧くといいます。いまが辛抱(しんぼう)のしどころです。
- 一時期はすべてのテレビ局にレギュラー番組をもっていたが、月満つれば則ち虧くどことか、今はどこの局にも出ていない。
- 月満つれば則ち虧くといいます。余裕があるうちに対策を練っておきましょう。
まとめ
月満つれば則ち虧くとは、スポーツの世界だとわかりやすいと思います。いかに世界のトッププロであっても体力の衰えには勝てません。中には、それ以前に人間としての行いが良くないことから、まだ活躍できるのに引退せざるをえない人もいます。いずれにしても頂点から落ちていくのは仕方のないことですが、できれば後者のような落ち方はしてほしくないものです。
これは、盛りに達した後の衰退は避けられないという、人生や事象のサイクルを示しているんだ。