「誰か烏の雌雄を知らん」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
誰か烏の雌雄を知らん
【読み方】
たれかからすのしゆうをしらん
【意味】
是非善悪の判断が難しいことをいう。
カラスは見た目が似ているし、雄と雌を見分けるのは難しいらしいんや。それを例えて、善悪の判断が難しいってことやねん。たまにはっきりした答えがない場合もあるってことを教えてくれることわざやな。
【語源由来】
カラスのオスとメスはどちらも黒く区別がつきにくい意から。
【出典】
「詩経」
「誰か烏の雌雄を知らん」の解説
「誰か烏の雌雄を知らん」っていうことわざはね、善悪の判断が難しいことを指しているんだよ。
カラスのオスとメスはどちらも黒くて見た目が似ているから、一見して区別するのは難しいよね。
このことわざは、その例えから来ていて、「誰か」つまり誰でも、カラスのオスとメスを区別することができない、という意味なんだ。
善悪の判断も同じで、時には見た目や外見だけでは判断が難しい場合があるんだ。
だから、「誰か烏の雌雄を知らん」っていうことわざは、善悪や正しい行動を判断する際には、見た目だけではなく、深く考えて判断しなければならないっていうことを教えてくれるんだよ。
他の人や物事を見るときには、一見しただけではわからないこともあるから、じっくりと考えて判断することが大切なんだ。
「誰か烏の雌雄を知らん」の使い方
「誰か烏の雌雄を知らん」の例文
- 何が正しく何が間違いか、誰か烏の雌雄を知らんというように判別が難しいものだから、SNSで人を批判するのはやめた方がいい。
- 犯罪は悪で罪だが、誰か烏の雌雄を知らんといい、犯罪者のバックグラウンドがつらく悲しいものだと情状酌量の余地ありと減刑される。
- 新しい問題が生じると、専門家でも意見が分かれ誰か烏の雌雄を知らんという感じだ。
- 誰か烏の雌雄を知らんというから、教師一人にいじめ対策や解決をゆだねるのはむずかしい。
- 物事の一面だけでは誰か烏の雌雄を知らんのように、判断が難しい。多面的に見ることが大事だ。
「誰か烏の雌雄を知らん」の文学作品などの用例
だが凡そ宗教についてそのインチキと非インチキとをどこで区別してよいか、無論当局の誰にも判るはずはない。誰か烏の雌雄を知らんや焉である。そこで宗教の代りに、宗教団体の方を標準にしてこれを決定しようというわけなのである。(戸坂潤の思想と風俗より)