「脱兎の如し」の意味(出典・類義語)
【ことわざ】
脱兎の如し
【読み方】
だっとのごとし
【意味】
逃げるウサギのように足が速いこと。とても素早いこと。
ほんまにウサギのようにすばやくて、一瞬でどっかに消えてしまうってイメージやな。すごく早い動きや行動を表すのに使う表現なんやな。
【出典】
「孫子」
【類義語】
・脱兎の勢い
「脱兎の如し」の解説
「脱兎の如し」っていうことわざはね、非常に素早い様子を表しているんだよ。まるで逃げていく兎のように、きわめて迅速な動きや行動を指すんだ。
「脱兎」とは、逃げていく兎のことを指しているんだ。兎は非常に俊敏で速い動物として知られています。
このことわざは、孫子の兵法に由来しています。「始めは処女の如く後は脱兎の如し」という言葉があります。これは戦術や行動において、最初は慎重かつ控えめな態度を取り、後半は非常に速い動きで敵に対応することを意味しています。
つまり、「脱兎の如し」は、非常に速い行動や反応をすることで、目の前の困難や障害を素早く克服することができるということを教えてくれているんだね。
このことわざは、時間やチャンスを逃さず、素早く行動することの重要性を示しています。迅速な対応や判断力は成功につながることが多いので、機敏さや敏速さを大切にすることが大切なんだよ。
「脱兎の如し」の使い方
「脱兎の如し」の例文
- その時の健太くんの動きは脱兎の如し素早さで、いつもの鈍重さはなかった。
- ここでは、脱兎の如く素早く動くことが求められます。
- 指示を出し終わるや否や脱兎の如しスピードで、健太くん走り去った。
- 犯罪者のアジトに乗り込んだ時には、時すでに遅しだった。彼らの逃げ足は、脱兎の如しだ。
- 敵が身構える暇もないくらい、脱兎の如しはやさで攻め込んだ。
「脱兎の如し」の文学作品などの用例
ニンゲルは一向にひるむ色もなく、交番に連行される途中手にしていた重いハンド・バッグを警官の両足の間に押し込んで、警官をつまずかせて、よろめく隙をねらい、脱兎の如く逃げ出そうとした。(坂口安吾の能筆ジムより)