「羊の歩み」の意味(語源由来)
【ことわざ】
羊の歩み
【読み方】
ひつじのあゆみ
【意味】
死が近づいていることのたとえ。 歳月。時。
そして二つ目は、もっとシンプルに時間が経つこと自体を表してるわけやな。どちらにしても、時間の貴重さや、生きてるってことの大切さを思い出させてくれる言葉やね。日々を大事に生きなあかんって、改めて感じさせてくれるわ。
【語源由来】
食肉処理場に引かれていく羊のような力のない歩みという意から。
「羊の歩み」の解説
「羊の歩み」という表現は、「北本涅槃経」に由来する言葉で、主に二つの意味を持っています。一つ目は、屠所に引かれて行く羊の歩みから来ていて、死が少しずつ近づいている状況を表しています。これは、避けられない運命や終わりがじわじわと近づく様子を象徴的に示しているんですね。人生の終末や避けられない事態が迫っていることのたとえとして使われます。
二つ目の意味では、「歳月」や「光陰」という時間の経過を指しています。これは、日々が静かに、しかし確実に過ぎていく様子を、羊が一歩一歩歩みを進める姿に見立てているんです。時間は誰にとっても平等に流れ、止まることなく過ぎ去っていくという現実を、羊の歩みを通じて表現しています。
どちらの意味も、時間の経過や避けられない運命に対する人間の無力さや、静かな受容の姿勢を思い起こさせる表現と言えるでしょう。日常生活の中でこの言葉を耳にすることは少ないかもしれませんが、人生の脆弱性や時間の貴重さを感じさせる深い意味を持った言葉です。
「羊の歩み」の使い方
「羊の歩み」の例文
- 彼の病状は毎日羊の歩みをたどり、家族はその避けられない結末に心を痛めていた。
- 会社の倒産はもはや羊の歩みとなり、従業員たちはそれぞれ次の一手を考え始めていた。
- 科学技術の進歩は目覚ましいが、環境破壊もまた羊の歩みで進行していることを忘れてはならない。
- 彼女の心が離れていくのは羊の歩みのようだった。毎日少しずつ、しかし確実に距離は広がっていった。
- その小さな町は羊の歩みで変わり始めていた。古いものが少しずつ失われ、新しい風が吹き込んでいた。
二つ目は、単に「歳月」や「光陰」、つまり時間の経過を意味している。この用法では、日々ゆっくりとしかし確実に時間が流れていく様を、羊が静かに歩む姿に例えているんだ。