「百里の海も一夫に飲ましむる能わず」の意味(出典・語源由来)
【ことわざ】
百里の海も一夫に飲ましむる能わず
【読み方】
ひゃくりのうみもいっぷにのましむるあたわず
【意味】
たくさんあっても役に立たないことがあるということ。
見た目だけでなく、中身の価値や使い道をちゃんと考えなアカンって話やな。どんなに豪華やべらぼうなものでも、それが必要とされてる場面で役立たずやったら意味ないもんな。使い道をちゃんと見極めることが大切やってことやね。
【出典】
「尉繚子」
【語源由来】
海の水は飲料水に適さないから、一人ののどの渇きをいやすこともできないという意から。
「百里の海も一夫に飲ましむる能わず」の解説
「百里の海も一夫に飲ましむる能わず」という言葉は、どんなに広く大きな海でも、その水を飲むことができないから、一人の渇きを満たすことはできないという意味なんだ。これは、「尉繚子」治本に出てくる教えで、大きさや規模だけが重要なわけではなく、実際に必要とされる機能や価値が本当に大切だということを示しているんだよ。
たとえば、お店がすごく大きくても、欲しいものが一つも売っていなかったら、それはあまり意味がないよね。また、学校でたくさんの本を持っている図書館があっても、読みたい本や必要な情報が見つからなければ、その大きさはあまり役に立たない。
この言葉からは、見た目や規模だけでなく、そのものが持つ実際の機能や役割、本質的な価値がどれだけ大切かということを学ぶことができるね。大きなものや多いものが必ずしも良いとは限らないし、小さくても、その中に大きな価値があることもあるってこと。だから、物事の価値を判断する時には、その大きさや量だけでなく、その質や本質を見ることが大切なんだよ。
「百里の海も一夫に飲ましむる能わず」の使い方
「百里の海も一夫に飲ましむる能わず」の例文
- 新しいスマートフォンは機能が多すぎて、使いこなせる人は少ない。まさに百里の海も一夫に飲ましむる能わず、多機能すぎても実際には必要とされないことがある。
- 大規模な農園を持つことに憧れるが、管理が難しく、収穫の効率も上がらない場合が多い。百里の海も一夫に飲ましむる能わずと言える、規模よりも質が重要だ。
- ある企業が巨額の資金を投じて開発した製品が市場で失敗した例は、百里の海も一夫に飲ましむる能わずの教訓を思い出させる。どんなに投資しても、ユーザーのニーズに応えなければ意味がない。
- 図書館には数多くの本があるが、読む時間がなければ知識にはならない。百里の海も一夫に飲ましむる能わずと同じで、量よりも質の吸収が大切だ。
- チームにスター選手が多くても、協調性がなければ勝利はおぼつかない。百里の海も一夫に飲ましむる能わず、個々の能力も大事だが、それをいかにチームで活かすかが勝敗を左右する。
これは、どんなに大きなものや多くのものを持っていても、それが実際のところ必要とされている用途には適さない場合があるということを教えてくれる言葉なんだ。