【ことわざ】
小糠三合あるならば入り婿すな
【読み方】
こぬかさんごうあるならばいりむこすな
【意味】
男はわずかでも財産があるなら、他家へ入り婿せず、独立して一家を構えよ。男は自立の心構えを持つべきであることのたとえ。また、入り婿の苦労の多いことのたとえ。小糠三合持ったら養子に行くな。
「小糠」は、玄米を精白するときに出る粉。「三合」は約0.5リットルで、「小糠三合」は、わずかな財産の意味。「小糠」は、「粉糠」とも書く。
【類義語】
・小糠三合あったら婿に行くな(こぬかさんごうあったらむこにいくな)
・小糠三合持ったら婿に行くな(こぬかさんごうもったらむこにいくな)
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「小糠三合あるならば入り婿すな」の使い方
小糠三合あるならば入り婿すなという言葉があるから、家族みんなで止めたんだけど、兄さんが婿養子にいってしまったんだ。
へえ。それで、やっぱり苦労しているの?
そうなんだ。義理のお母さんとお嫁さんとお嫁さんの妹と、三人もの強い女性に囲まれてとても大変そうなんだよ。
それは、近々出戻りしてくるかもしれないわね。
「小糠三合あるならば入り婿すな」の例文
- 小糠三合あるならば入り婿すなというけれども、父は婿入りをして苦労したそうだ。
- 小糠三合あるならば入り婿すなというように、兄は婿養子の話を断った。
- 小糠三合あるならば入り婿すなというけれども、彼は、土地と財産に目が眩み婿養子にいったが、やはり苦労しているようだ。
- 小糠三合あるならば入り婿すな、男なら家長になって家族を守れ。
- 小糠三合あるならば入り婿すな、苦労して若くしてはげることになるぞ。
「小糠三合あるならば入り婿すな」の文学作品などの用例
昔から小糠三合もったら養子に行くなというくらいだから、御覧のとおり何一つないうちへ来てくれとは決して云わない。ただ、生れた子に後をつがせて貰えれば満足だ。(宮本百合子の聟より)