【ことわざ】
門前雀羅を張る
【読み方】
もんぜんじゃくらをはる
【意味】
「雀羅」は雀などを捕らえる網。訪ねてくる人がなく、門の前に雀が群がり遊んでいて、網を張って捕らえられそうなほどだということ。訪ねてくる客もなく、さびれている様子。
【出典】
「史記」「汲鄭伝」に「門外雀羅を設くべし」とある。
【類義語】
・閑古鳥が鳴く
・鳥の網張る宿
・門外雀羅を設くべし
【対義語】
・門前市の如し
・門前市を成す
・門庭市の若し
【英語訳】
The house has no callers
The house is desolate.
「門前雀羅を張る」の使い方
あのパン屋さんは、テレビに取り上げられてすぐの頃は、行列ができていて、お店に入ることすらできなかったよね。
そうだったわね。お店にやっと入ることができても、商品がほとんど売れてしまってなかったり、常連だった近所の人は逆に行かなくなったわよね。
そのせいなのかな。一見さんがいなくなって、あのパン屋さん、最近は、門前雀羅を張るが如き有様なんだよ。
ええっ。そうなの?じゃあ、お店が経営危機になる前に買いに行かないと。私はあのパン屋さんが世界一好きなのよ。
「門前雀羅を張る」の例文
- なるべく仕事は少ない方がいいという、この気の小さな男は何か深くつかんでいる真理があるのか、これでは折角の弁護士事務所も気の毒ながら間もなく門前雀羅を張ることになるであろう。
- 一人でも多くの人が、口に入れるものに気を使い、適度な運動をするようになったら、医者は門前雀羅を張ることになるだろう。
- 彼の探偵事務所は、門前雀羅を張るが如き有様で、所長はいつもあくびをしながら探偵小説を読んでいた。
- 老舗の旅館で、堂々たる風格をたたえていたのに、先代から、その息子へと代替わりしてからは門前雀羅を張るが如しだった。
- 近所の理容院は、門前雀羅を張るが如し有様で、オーナーはいつ見てもテレビを見ているのだが、今日は珍しく客がいた。