「仁者は憂えず」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
仁者は憂えず
【読み方】
じんしゃはうれえず
【意味】
徳がある人はふみ行うべき正しい道を行くので、何一つ心配することがないということ。
日々の小さなことにくよくよせず、大きな心で世の中を見ることの大切さを教えてくれる言葉やね。
【出典】
「論語」
「仁者は憂えず」の解説
「仁者は憂えず」という言葉は、中国の古典「論語」の中の「子罕(しかん)」篇に由来しています。この言葉は、「仁者」、つまり仁愛に満ちた人は、心が広くて天命を受け入れることができるため、日常のさまざまなことに対して心配や憂いを持たない、という意味を持っているんだよ。
仁者とは、他人に対して深い愛情や思いやりを持ち、人々の福祉を考えることができる人のこと。このような人は、心がおおらかで物事を広い視野で見ることができるため、小さな問題や困難に対して過度に心配することがないんだね。
また、「天命に安んじている」という部分は、運命や宿命を受け入れ、自然の流れに従って生きることを意味しているよ。仁者は、物事が自然の流れに沿って進むことを理解し、それに抗わず受け入れることができるので、日常生活において不必要な心配や憂いを抱えることが少ないんだ。
つまり、「仁者は憂えず」という言葉は、思いやりと理解に満ちた人は、日々の生活において穏やかで心配の少ない生き方をすることができる、という教えを伝えているんだね。
「仁者は憂えず」の使い方
「仁者は憂えず」の例文
- 心が強くしっかりしている人は、仁者は憂えずというように悩むことがない。
- 天命に従って生きるから仁者は憂えず、健太くんは本能のおもむくまま生きるから悩みや不安にさいなまれる。
- 物事の道理をわきまえた人は天に恥じるところが何一つないので、仁者は憂えずという。
- 私利私欲を捨て人としてふみ行うべき道を行くので、仁者は憂えず、悩み苦しむことはない。
- 仁者は憂えずというから、悩み過ぎて十円禿ができた自分も仁者を目指したい。