「風前の灯火」の意味(語源由来・類義語・英語)
【ことわざ】
風前の灯火
【読み方】
ふうぜんのともしび
【意味】
物事が危険にさらされている状態の事。非常に危ない事。人の命が危機にあり、非常に心もとないという事。
ああ、それはピンチやな。つまり、「ちょっとしたことで消えてしまいそうな小さな火」みたいに、とても危ない状態ってことやね。風がふうたらすぐに消えそうな火のように、何かが起こったらすぐに大変なことになりそうな状況や。
ものすごく注意が必要やな。
【語源・由来】
「風前」とは、風の当たる場所のことを表し、風の吹き渡る場所にある灯が今にも消えてしまいそうなことから。
【類義語】
・魚の釜中に遊ぶが如し
・風口の蝋燭
・風の中の灯
・風の前の塵
・寿命は猶風前の灯燭の如し
・風前の灯燭
【英語】
・A candle flickering before the wind.
・an extremely precarious position
・hang by a thread
・precarious situation
・precarious state
「空前の灯火」というのは誤りなので、注意が必要です。
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「風前の灯火」の解説
カンタン!解説
「風前の灯火」という表現は、風が吹いている場所にある小さな火(例えばろうそくの火)を意味していて、非常に不安定で、いつ消えてしまうかわからない状態を表しているんだよ。このことわざは、非常に危険な状況や、非常に不安定であることを表すのに使われるよ。
たとえば、会社が倒産寸前である状況や、健康が悪化していていつ大きな問題が起こるかわからない状態など、何かがすぐにでも崩れ去りそうなときに「風前の灯火のようだ」と言うことがあるんだ。これは、今にも危機が迫っている、非常に危険な状態を表現するのに適した言葉なんだね。
「風前の灯火」の使い方
君のお家には可愛い猫がいるね。あの子は昔から飼っているの?
ああ。子猫の頃から飼っているよ。僕が雨の日に拾ったのがきっかけなんだ。
そうだったのね。ではもうだいぶ長い付き合いだね。君はその猫にとって、命の恩人ってわけなのね。
拾ったときは体がだいぶ冷えきっていて、もはや風前の灯火の命だったんだけど、一生懸命お世話をしてなんとか回復してくれたんだ。
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「風前の灯火」の例文
- 私が彼の病床にたどり着いた頃には、彼の命はもはや風前の灯火といったところであった。
- 僕たちがここから助かるなど、そんな希望は風前の灯火で、誰から見ても絶望的な状況に陥っていた。
- 主君の命が風前の灯火となった今、かの帝国の権威は失墜し転覆寸前となってしまった。
- どうせ私の命が風前の灯火なら、悔いのない様にめいいっぱい、やりたいことをさせてくれ。
- 取り返しのつかない大きなミスが会社中に知れ渡ってしまい、彼女の幹部としての地位はもはや風前の灯火といったところである。
これは、非常に不安定で危機的な状況にあることを象徴しているんだね。