「濡れぬ先こそ露をも厭え」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
濡れぬ先こそ露をも厭え
【読み方】
ぬれぬさきこそつゆをもいとえ
【意味】
濡れないうちは露に濡れるのさえ嫌なものだが、いったん濡れてしまうとどんなに濡れても気にならなくなるということ。過ちを一度犯すと、何度繰り返しても平気になる、またはもっとひどいことを平気でするようになるというたとえ。
これは、初めの一歩の大切さや、道徳的な境界線を守ることの重要性を教えてくれる言葉やな。
【語源・由来】
体が乾いているときは、少しでも濡れないようにと露をも避けようとするが、いったん濡れてしまえば、濡れることなどかまわなくなってしまうということから。
【類義語】
・雨に濡れて露恐ろしからず
・一度ぐらいの一度が大事
・尾を踏まば頭まで
・毒を食らわば皿まで
【英語訳】
Dry feet dread the dew
Let a woman once lose her purity, and she has nothing more to lose
When a woman has once lost her virtue, she will shrink from no crime.
Let a woman once lose her chastity, and she will shrink from nothing.
「濡れぬ先こそ露をも厭え」の解説
「濡れぬ先こそ露をも厭え」という言葉は、最初は小さな問題や過ちも避けようとするが、一度大きな問題や過ちに直面すると、その後はさらに大きな問題にも無頓着になる、という人の心理を表しているたとえだね。この表現は、人が最初に一線を越えると、その後はより大胆な行動に出やすくなる心理状態を指しているんだ。
例えば、厳しい規則や倫理を守ることに慎重であった人が、一度その規則を破ったり、倫理に反する行動を取ったりすると、その後は規則違反や不道徳な行動を取ることに対する抵抗感が低くなり、結果としてより大きな問題を引き起こすことになる場合があるんだよ。
このたとえは、初めの段階での自己制御や倫理観の重要性を強調しているんだ。最初に過ちを犯すことの重大さを理解し、小さな誘惑や過ちに対しても警戒心を持つことが、後に大きな過ちを避けるためには重要であるという教訓を含んでいるんだね。自分の行動に対して常に責任を持ち、初めから高い倫理観を維持することの大切さを教えてくれる言葉なんだよ。
「濡れぬ先こそ露をも厭え」の使い方
「濡れぬ先こそ露をも厭え」の例文
- 濡れぬ先こそ露をも厭えというように、一度悪に手を染めると、繰り返すものだ。
- 濡れぬ先こそ露をも厭えというように、悪い事は一度だけのつもりだったのに、味をしめて繰り返してしまった。
- 濡れぬ先こそ露をも厭えというように、すぐに足を洗おうと思ったのに、犯罪を手伝うことに平気になってしまった。
- 濡れぬ先こそ露をも厭えというように、最初は怖かったが、仲間と繰り返し万引きするうちにゲーム感覚になってしまった。