「地獄の沙汰も金次第」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
地獄の沙汰も金次第
【読み方】
じごくのさたもかねしだい
【意味】
この世のことはすべて、お金さえあれば解決できるという意味。
お金だけが人生や世の中のすべてやないってことを忘れへんようにしなあかんな。
【語源由来】
この世の裁きよりも厳しいとされる、地獄の裁きでさえも、お金を出せばひどい目には会わなくてもすむという意味が由来。
「上方いろはかるた」のひとつ。
「いろはかるた」は、江戸、京都、大阪、上方、尾張など、地方によって違いがある。
【類義語】
・人間万事金の世の中
・金さえあれば飛ぶ鳥も落ちる
・金の光は阿弥陀ほど(かねのひかりはあみだほど)
・金が物を言う
・金で面を張る(かねでつらをはる)
【英語訳】
・A golden key can open any door.(黄金の鍵はどんな扉でも開けることができる)
・Money makes the mare to go.(金は馬をも動かせる)
・No penny, no pardon.(金がなければ許しももらえぬ)
・Every man has his price.(人にはそれぞれ値段がある)
「地獄の沙汰も金次第」の解説
「地獄の沙汰も金次第」っていうことわざはね、意味は「お金があれば、とても難しい問題でも解決できる」っていうことだよ。「沙汰」っていうのは、裁判や裁定のことを指すんだ。
つまり、地獄でさえも、お金さえあれば自分のために動かせるっていう意味なんだよ。ここでいう「地獄」は、最も厳しいところや困難な状況を表しているんだ。
この言葉の正確な由来はまだはっきりとはわかっていないんだけど、室町時代の詩の本「新撰犬筑波集」に「きけばただ地獄のさたも銭なれや」っていう言葉が書かれていたから、そのころから似たような意味の言葉が使われていたんだろうね。
そして、江戸時代の中期になると、「いろはかるた」っていう遊びの中で、「地獄の沙汰も金次第」っていう形で使われるようになったよ。それ以降、今日までこの言葉が使われ続けているんだよ。
「地獄の沙汰も金次第」の使い方
「地獄の沙汰も金次第」の例文
- いくら地獄の沙汰も金次第とはいっても、社長の息子だからといって、こんなことが許されていいのか。
- 近所の人たちがもめていたけれど、お金を出すことで解決したらしいよ。地獄の沙汰も金次第だね。
- 地獄の沙汰も金次第だから、もしも訴えられたとしてもお金を用意すればなんとかなるんじゃないか。
- あいつはいつも地獄の沙汰も金次第といって、お金を使って自分に有利なように物事を進めるんだ。
- 明日の大会で優勝できるように、審判に豪華な食事を用意すると言っていたけれど、それじゃあ地獄の沙汰も金次第じゃないか。