「飛んで火に入る夏の虫」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
飛んで火に入る夏の虫
【読み方】
とんでひにいるなつのむし
「入る」を「はいる」と読むのは誤りなので、注意が必要です。
【意味】
自ら危険や災難に進んで、飛び込んでいく事。自らを滅ぼすような禍の中に、進んで身を投じる事。
あー、つまり「自分から危険なところに飛び込む」ってことやな。夏の虫が炎の明かりに引き寄せられて、飛び込んでしまうように、魅力的なものにつられて、自分を危険に晒すような行為をいうんやな。
これは、見かけにだまされず、自分の身を守ることの大切さを教えてくれる言葉やで。
【語源由来】
虫は光に向かって飛ぶ習性があるので、自分から火の中に飛び込んできて、焼け死んでしまうことから。
ここでいう「夏の虫」とは、一説では「ヒトリガ」という蛾の仲間とされています。「ヒトリガ」は漢字では「火取蛾」「燈取蛾」「灯取蛾」「火盗蛾」「灯盗蛾」と表記します。このことわざの通り、光に向かって飛ぶ習性が、この種には特に目立ってあった為、このような名前がつけられたと言われています。
【類義語】
・蛾の火に赴くが如し
・愚人は夏の虫
・手を出して火傷する
・飛蛾の火に入るが如し
・我と火に入る夏の虫
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「飛んで火に入る夏の虫」の解説
カンタン!解説
「飛んで火に入る夏の虫」っていう言葉はね、自分で大変なことに首を突っ込んでしまう、みたいな意味だよ。
みんな知ってるかな?虫たちは明るいところに引き寄せられる性質があるんだよね。だから、夜になるとライトに向かって飛んでいくんだ。でも、その明かりが火だったらどうなると思う?そう、その虫は火に焼けちゃうんだよね。
だからね、「飛んで火に入る夏の虫」っていうのは、自分で困ったことに首を突っ込んでしまうような行動を、虫が火に飛び込んでしまう様子にたとえた言葉なんだよ。例えば、危険なことに無理に挑戦して、結果、失敗してしまったり、困ったことになったりすることを指すんだよね。
「飛んで火に入る夏の虫」の使い方
ね、次の授業は漢字テストだっけ?
そうよ。確か50問テストだったと思うわ。
じゃあさ、お互いどのくらい点数が取れるか、競わないかい?僕、今回は自信があるんだ。
学年成績トップの私に勝負を挑むなんて、飛んで火に入る夏の虫ね。受けて立ちましょう。
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「飛んで火に入る夏の虫」の例文
- 我々のアジトに丸腰で潜入するなんて、飛んで火に入る夏の虫だ。
- 危険と気づかずに、また、自分から進んで危険に飛び込むなんて、飛んで火に入る夏の虫だ。
- 飛んで火に入る夏の虫とはこのことで、素人の彼が現チャンピオンにボクシングで挑むなんて無茶だ。
- 両親がけんかをしているので、子供のぼくが止めに入った。しかし原因はぼくのテストの成績がわるいことだった。まさに飛んで火に入る夏の虫だ。
- 家に変えると、ぼくのテストの成績のことで、両親が喧嘩をしているところだった。飛んで火に入る夏の虫だ。
- 君が彼のところに説得にいくなんて、飛んで火に入る夏の虫だからやめておいた方が良いよ。
「飛んで火に入る夏の虫」を英語で言うと?
「飛んで火に入る夏の虫」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Fools rush in where angels fear to tread.
- 直訳:天使が踏み入るのを恐れる場所に愚か者は飛び込んでいく。
a moth flying into the flame
- 直訳:炎に飛びいる蛾
rush to one’s doom
- 意味:破滅に向かって突進する
fly in the face of Providence
- 意味:完全に神に背いた行いをする
夏の虫が火の明るさに惹かれて火に飛び込んでしまうように、自分から自分を危険に晒すような行為を意味しているんだ。