「川沢汙を納れ山藪疾を蔵す」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
川沢汙を納れ山藪疾を蔵す
【読み方】
せんたくおをいれさんそうしつをかくす
【意味】
人の上に立つものは恥や屈辱を受けても我慢する度量の深さが必要で、そうした徳や屈辱で徳を損なうことはない。
それで、むしろ立派な人間になれるんやでということやな。
【語源・由来】
川や沢は流れ込んでくる汚れた水も受け入れ、山ややぶは毒草や毒虫も隠し持っているという意味から。
【出典】
「春秋左氏伝」
「川沢汙を納れ山藪疾を蔵す」の解説
「川沢汚を納れ山藪疾を蔵す」という表現は、大きな事を成し遂げる人物は、あらゆる人々を受け入れ、包み込む器量があること、またはどんな優れた人物でも少なくとも一つの弱点を持っているという意味を持っているんだよ。このことわざは、二つの異なる側面を示しているんだね。
一方では、「川沢(かわぜ)」は広い川や沼地を意味し、「汚」とは汚れたものや劣ったものを指している。これは、偉大な人物があらゆる種類の人々を受け入れることができるという考えを示しているよ。つまり、大きな器量を持つ人物は、多様な人々や状況を受け入れ、包容することができるということなんだ。
一方で、「山藪(さんそう)」は山や藪を意味し、「疾(やまい)」は害になるもの、例えば虫や毒蛇を指しているんだ。これは、立派な人物でも何らかの弱点や欠点を持っていることを示しているよ。山や藪が害虫や毒蛇を隠し包み込むように、素晴らしい人物も一つくらいの弱点を持っているということを意味しているんだね。
この表現は、人間の多面性や複雑性を示しており、大きな事を成し遂げる人物は多様な人々や状況を受け入れることができるが、同時に彼ら自身も完璧ではないという現実を示しているんだ。この言葉は、「春秋左氏伝」宣公一五年に記されている故事に基づいているんだよ。
「川沢汙を納れ山藪疾を蔵す」の使い方
「川沢汙を納れ山藪疾を蔵す」の例文
- リーダーは周りの意見に左右されたり動揺してはいけない。川沢汙を納れ山藪疾を蔵すといい、確固たる意志を持ち歩み続けるべきだ。
- 川沢汙を納れ山藪疾を蔵すというように、リーダーには忍耐力が必要だ。
- 切れやすい人間は人の上に立ってはいけない。川沢汙を納れ山藪疾を蔵すというように、度量の大きい我慢強い人間がいい。
- 侮辱されても眉一つ動かさないような人が、リーダーにふさわしい。川沢汙を納れ山藪疾を蔵すという。
- 川沢汙を納れ山藪疾を蔵すというので、山寺に籠りリーダーとして必要な忍耐力を鍛える。