「大弦急なれば小弦絶ゆ」の意味(出典・類義語)
【ことわざ】
大弦急なれば小弦絶ゆ
【読み方】
たいげんきゅうなればしょうげんたゆ
【意味】
弦楽器の太い弦を強く張りすぎると細い弦が切れてしまうように、国を統治するには寛容の心が大切で、厳しくしすぎると民を疲弊させ国を滅ぼすことになる。
まるで琴の弦やな。太い弦ばっかり張っても、細い弦が切れちゃうってことやねん。だから、寛容な心を持つことが大事なんやろうな。
【出典】
「後漢書」
【類義語】
・箠策繁く用うるは遠きを致すの御に非ず
・小弦急なりと雖も大弦必ず緩し
「大弦急なれば小弦絶ゆ」の解説
「大弦急なれば小弦絶ゆ」ということわざは、琴や他の弦楽器で、太い弦(大弦)を強く張りすぎると、細い弦(小弦)が切れてしまうという事実から来ているたとえ話なんだ。これは、政治や組織の運営において、過度に厳格または強硬な方法をとると、それが小さな部分や弱い者を破壊し、結局は全体の調和や安定を損なうことになるという教訓を伝えているんだよ。
このことわざは、特に政治やリーダーシップにおいて、適切なバランスと寛容さが必要であることを強調しているんだ。政治があまりに厳格で圧迫的であると、民衆は疲弊し、社会は不安定になる。そのため、政治や組織のリーダーは、強い決断を下す一方で、柔軟性を持ち、民衆の状況や感情に配慮することが求められるんだ。
「大弦急なれば小弦絶ゆ」は、リーダーが力を行使する際の慎重さや、組織や社会におけるすべてのメンバーへの配慮の重要性を示しているんだ。また、物事には限度があり、あまりに極端な方法を取ることが逆効果になることがあるということも教えてくれるんだね。それは、バランスと調和が長期的な安定や繁栄のために不可欠であるというメッセージを伝えているんだ。
「大弦急なれば小弦絶ゆ」の使い方
「大弦急なれば小弦絶ゆ」の例文
- 増税が検討されているが大弦急なれば小弦絶ゆといい、国民は疲弊し結局税収が減るだろう。
- そろそろ政治家も節約志向にならないと、足りなければ国民からむしり取れば良いという姿勢では国外逃亡する国民が増える。大弦急なれば小弦絶ゆというので、国民想いの政府じゃないと国が滅亡する。
- 小さな政府を目指していたが、大弦急なれば小弦絶ゆというから大きな政府を目指す。
- ゆりかごから墓場まで安心して生きられるよう、大弦急なれば小弦絶ゆという政府になる。
- 大弦急なれば小弦絶ゆといい、政治には寛容さが必要だが、子育ても厳しいだけでは子供の心が折れる。
琴などの楽器の太い弦を強く張りすぎると、細い弦が切れてしまうことからこのことわざができたんだ。