「人衆ければ天に勝つ」の意味(出典・類義語)
【ことわざ】
人衆ければ天に勝つ
【読み方】
ひとおおければてんにかつ
【意味】
人が多勢を頼んで勢いに乗っているときは、天が示す道理に逆らっても一時的にはそれが通るということ。
でも、いくら人が多くても、正しいことが一番大事やってことやな。人の力ってのはえらいけど、結局は正道を守ることが一番ってことを忘れちゃいかんね。道理を外れたことは、長くは続かへんってことや。
「史記」
【類義語】
・人盛んにして神祟らず
・人定まりて天に勝つ
「人衆ければ天に勝つ」の解説
「人衆ければ天に勝つ」という言葉は、「史記」伍子胥伝から来ているんだけど、こういう意味があるんだ。「たくさんの人が集まって力を合わせると、その勢いで普段は考えられないような大きなことを成し遂げられることがあるよ。でも、それが必ずしも正しいことや公正なこととは限らないんだよ。時には、その力で道理や正しいことを押しのけてしまうこともあるってこと。」
例えばね、大勢の人が何かを一緒にやろうと決めた時、その集団の意見や行動はとても強力になるよね。それで、普通では考えられないような難しいことも実現できることがある。でも、その行動が必ずしも正しいとは限らないんだ。大勢の人が一緒になって行動することで、時には間違った方向に進んでしまうこともあるよ。
この言葉は、「大勢の力は大きな影響を持つけど、それが常に正しいわけではないから、注意が必要だよ」と教えてくれているんだね。人がたくさんいるからといって、その意見が正しいとは限らない。だから、大切なのは、正しいと思う道をしっかりと見極めることなんだよ。
「人衆ければ天に勝つ」の使い方
「人衆ければ天に勝つ」の例文
- 会議での提案が本来は理にかなっていなかったにもかかわらず、人衆ければ天に勝つの原理に従い、多数派の支持を得て承認された。
- 小さなスタートアップが巨大企業に競争で勝利した事例は、人衆ければ天に勝つを地で行くようなものだ。彼らはコミュニティの広範な支援を得ることで、資源の不足を克服した。
- 社会運動が成功を収めることができるのは、しばしば人衆ければ天に勝つの概念によるものである。大勢の人々が集まり声を上げることで、政府を動かす力を持つ。
- 古代の戦いで数の劣る軍隊が勝利することは稀であったが、人衆ければ天に勝つという古い格言が、戦術以上に重要であったことを示している。
- インターネットの時代において、多数のフォロワーを持つことは、しばしば質よりも量が重要であるという人衆ければ天に勝つの考え方を反映している。
しかし、この言葉には一時的であるという限定も含まれていて、結局は正しい道理が勝つことを示唆しているんだ。