「比丘尼に笄」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
比丘尼に笄
【読み方】
びくににこうがい
【意味】
不必要なこと。不似合いなこと。
例えば、自分のライフスタイルに合わないものを持っていても、ただの荷物になるだけやし、場合によっては他人からのプレゼントでも、その人にとって本当に必要なものかどうか考える必要があるんやろうな。必要ないものは持たない、与えないっていうのも、一つの知恵やね。
【語源由来】
髪をおろした尼僧に、笄(こうがい)は必要ないことから。
【類義語】
・比丘尼の鍵誂え
・比丘尼の晴れ小袖
・尼御前の紅
「比丘尼に笄」の解説
「比丘尼に笄」は、本当に必要ではないもの、または場に合わないものを持たせることの無意味さや不適切さを表す言葉だね。比丘尼は仏教で出家した女性のことで、出家する際には頭髪を剃るのが一般的。一方、笄(こうがい)は女性が髪をまとめるために使用する髪飾りで、美しく見せるためのアイテムの一つ。髪のない比丘尼にとって笄は全く必要がないため、この表現は「不必要なもの」という意味になるんだ。
この言葉は、実際には役に立たないものを持ち出すことの無意味さや、状況や立場に合わないものを押し付けることの不適切さを指摘する際に使われるよ。たとえば、専門知識がない人に専門書をプレゼントする、技術が不要な場所で高度な技術を導入するなど、その場に合わない行為や物事を示すのに適している表現だね。
この表現を使うことで、ものごとにはそれぞれ適切な場所やタイミングがあり、無闇に物事を進めるのではなく、その必要性や適合性をよく考えるべきだという教訓を伝えることができるんだ。
「比丘尼に笄」の使い方
「比丘尼に笄」の例文
- 機械音痴の彼に高性能パソコンを贈っても、比丘尼に笄のようなものだ。
- 美術に興味がない人に高価な絵画をプレゼントするのは、比丘尼に笄に等しい。
- ピアノを弾かないのにピアノを買うのは、比丘尼に笄と言えるだろう。
- 電車移動が多い人が車を持つのは、比丘尼に笄だ。
- 無趣味な人に趣味関連の本を贈るのは、比丘尼に笄でしかない。
これは、必要のないものを持っていても無駄であること、また、その人や状況に似合わないものを与えることの不適切さを示しているんだ。