「武士の三忘」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
武士の三忘
【読み方】
ぶしのさんぼう
【意味】
武士が戦場に行く時に忘れなくてはいけない三つのこと。
めっちゃ厳しいけど、そんな心構えがあるからこそ、武士は戦場でしっかりと役目を果たせるんやな。これ、どんな仕事にも当てはまるような気がするで。
【出典】
「史記」
【故事】
中国春秋時代、斉の穣苴が一兵卒から将軍に抜擢された時、景公に「自分は無名なので公が信頼する高官を軍の総大将に置いてほしい」と願った。任命された荘賈と出陣の時刻を約束して軍門で待っていたが、荘賈は親戚との宴に出席していて大きく遅刻した。そこで穣苴は信条とする「三忘」を述べ、荘賈を処刑した。
「武士の三忘」の解説
「武士の三忘」というのは、武士が戦場で忘れなければならない三つの大切なことを教える言葉だよ。
まず一つ目は、「命令を受けたら家を忘れる」。これは、武士が主君から命令を受けた時には、自分の家や家のことを考えずに、その命令に集中して従うべきだという意味だよ。
二つ目は、「戦場では家族を忘れる」。これは、戦場にいる時には、家族のことを心配している場合ではなく、目の前の戦いに集中する必要があるってことを示しているんだ。
三つ目は、「開戦したら我が身を忘れる」。これは、戦が始まれば、自分の命のことを考えずに、勇敢に戦うべきだと教えているんだ。
これらの「三忘」は、武士がどんなに困難な状況でも、自分の任務に集中し、恐れずに行動するための心構えを教えるためのものなんだよ。それが、武士としての務めを全うするために大事なことなんだね。
「武士の三忘」の使い方
「武士の三忘」の例文
- 若き武士は、戦場へ赴く前に先輩から武士の三忘を教えられ、一つひとつ心に刻み込んだ。
- 戦の最中、彼は武士の三忘を思い出し、家族の顔が浮かんでもそれを振り払い、目の前の敵に集中した。
- 彼女が戦士として選んだ道では、武士の三忘が求められるため、家庭と戦場の間で心を切り替えることが不可欠であった。
- 歴史の授業で武士の三忘について学んだ学生たちは、武士の精神的な強さと犠牲に深い感銘を受けた。
- 彼は武士の三忘を実生活に応用し、仕事中は私生活のことを完全に忘れて任務に専念するように心がけていた。
一つ目は、「命令を受けたら家を忘れる」、これは命令に集中するためだね。二つ目は、「戦場では家族を忘れる」、これは心を乱さずに任務に専念するため。そして三つ目は、「開戦したら我が身を忘れる」、これは自分の安全よりも任務の成功を優先するためだよ。