「田父の功」の意味(出典・故事・類義語)
【ことわざ】
田父の功
【読み方】
でんぷのこう
【意味】
争い合うものが共倒れして、第三者が利益を得ること。
ケンカしてる二人は、最終的には損をして、関係ない人が得をするって感じやね。こんな状況、意外と身の回りにもあるかもな~。
【出典】
「戦国策」
【故事】
中国の戦国時代、魏を討とうとした斉王を「魏と戦っても秦や楚の国が喜ぶだけで意味はない」と、淳于髠が諭したたとえ話から。
【類義語】
・犬兎の争い
・漁夫の利
・鷸蚌の争い
「田父の功」の解説
「田父の功」という言葉は、2つのものや人がケンカや競争をして、その結果両方が困った状態になって、それを見ていた別の人やものがラッキーにも得をする、ということを言ってるんだよ。
ことわざの背景には面白い話があってね。犬がウサギを追いかけて、追いかけ追いかけて、2匹ともものすごく疲れてしまって、ついには2匹とも倒れてしまったんだ。そんな2匹を見つけたのが、たまたま通りかかった農夫、つまり「田父」。この農夫は、自分が何もしなくても、犬もウサギも手に入れられるラッキーな状態になったんだよ。
この話は、昔の中国の時代に、ある人が国の王様にアドバイスをするときの例え話として使われたものなんだ。彼は、2つの国が戦っても、勝った国が疲れてしまって、それを見ていた別の国が利益を得るだけだって、王様に教えたかったんだよ。
つまり、「田父の功」は、他の人たちのケンカや競争の結果、第三者が得をすることを表しているんだね。
「田父の功」の使い方
「田父の功」の例文
- 彼らが互いに足を引っ張り合っている間に、僕が田父の功を得る。
- ライバル企業同士が争うよう仕組み、田父の功を得る計画だ。
- けん制し合う彼らを尻目に、健太くんが田父の功を得てにんまりする。
- 二人が潰し合ってくれたおかげで、苦労せず田父の功を得てラッキーだった。
- 彼と彼女は、思う存分競い合えばいい。その後、僕が田父の功を得る。