「伯楽の一顧」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
伯楽の一顧
【読み方】
はくらくのいっこ
【意味】
鑑識眼のある者から才能を認められ、重用されること。世に埋もれていた才能を実力者に見出され、発揮すること。
たった一回のチャンスで人生が変わることもあるんやね。そういう「伯楽」に出会えたらラッキーやな。
【出典】
「戦国策」
【故事】
ある男が駿馬を売りに出したが、三日たっても売れなかった。そこで伯楽に頼んで、馬の前を通るときに一度振り返ってもらったところ、馬の値が十倍になった。
「伯楽の一顧」の解説
「伯楽の一顧」という表現は、古代中国の伝説的な馬の鑑定家である伯楽が、一度見ただけで馬の優れた資質を見抜き、その価値を高めることができたという故事に由来しているんだ。このことわざは、才能ある人物や物事が、鑑識眼のある実力者に一目見て認められること、またはそのような人物によってその価値や才能が高められることを意味するたとえ話なんだよ。
この故事は『戦国策』に記されており、伯楽が市場で売れ残っていた馬にただ一度振り返るだけで、その馬の価値を認識させ、結果的に大きな値がついて売れるようになったという話からきているんだ。この話は、真の専門家や名人が、ほんの一瞬の観察で、隠れた才能や価値を見抜く能力を持っていることを示しているんだ。
「伯楽の一顧」は、特に人材の発掘や才能の評価の文脈でよく引用され、一人の専門家や評価者の意見や評価が、個人や物事の運命を大きく変える力を持っていることを示しているんだ。それは、適切な時に適切な人に認められることが、個人のキャリアや人生にとって非常に重要であるということを強調しているんだね。このたとえ話は、見る目のある人に見出されることの価値と、そのような機会を最大限に活用することの大切さを教えてくれるんだ。
「伯楽の一顧」の使い方
「伯楽の一顧」の例文
- スカウトマンの伯楽の一顧によって、世に出たアイドルがたくさんいる。
- 埋もれていた健太くんの才能は、伯楽の一顧でスターダムにのし上がった。
- 一昔前は伯楽の一顧を得たものだけが成功できたが、SNS最盛期の今、チャンスはみんなにある。
- このまま終わるかと思っていたが、伯楽の一顧によって活躍の場が広がった。
- ながらく平社員だったが、伯楽の一顧を得て一足飛びに出世した。
これは、専門家や実力者が、一瞥で人の才能や可能性を見抜き、その人を重要な位置に推し進めることを意味しているんだ。