「引かれ者の小唄」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
引かれ者の小唄
【読み方】
ひかれもののこうた
【意味】
負けたり、失敗したにも関わらず、負け惜しみや強がりをいうことのたとえ。
追い詰められて、どうにもならないのに、強がって平気なふりをしていることのたとえ。
誰かに助けてほしいときでも、それを直接言えずに、なんとかやってるフリをするんやな。
【語源・由来】
引かれ者とは、罪を犯し処刑のために処刑場へ連れていかれる者のこと。
江戸時代に、引かれ者が平気な振りを装って、小唄を歌うということが由来。
【類義語】
・負け犬の遠吠え(まけいぬのとおぼえ)
【英語訳】
Many a one sings that is full sorry.
「引かれ者の小唄」の解説
「引かれ者の小唄」という表現は、非常に厳しい状況や絶望的な立場にある人が、表面上は冷静さや平気を装うことを表しているんだ。この言葉は、本当は困っているのに、周りには強がって平気なふりをすることを意味しているよ。
もともと「引かれ者」とは、刑場へ連れて行かれる罪人のことで、そういった人が自分の運命を受け入れるかのように見せかけて、実は内心は恐怖や不安でいっぱいである状態を指すんだ。そんな彼らが、死刑執行の場へ向かう途中で小唄を口ずさむことから、この表現が生まれたんだよ。
この言葉は、一見すると乗り越えがたい困難や挑戦に直面している時に、人がどのように自分の感情を隠すかを象徴している。例えば、失敗や失望を経験した後、他人には平気であるかのように振る舞うが、実際はかなり打ちのめされているような状況に使われることがあるんだ。
「引かれ者の小唄」は、真の感情を隠して、表面的には冷静または楽観的に見せることの風刺的な例えとして使われることが多いよ。
「引かれ者の小唄」の使い方
「引かれ者の小唄」の例文
- 彼は何事もなかったかのように高笑いしているが、あれほどの失敗をしているのだから引かれ者の小唄としか聞こえない。
- 先輩は強気で弁明しているが、引かれ者の小唄だろう。
- 有罪と判決を受けたにも関わらず、しらを切り続けているけれど、引かれ者の小唄だよ。
- 彼は、友人に恋人を奪われてしまっても、平気だと笑っていたけれど、引かれ者の小唄と聞こえる。
- 先日の生徒会選挙で、会長に落選してから、選挙制度に問題があったと言い始めるなんて、引かれ者の小唄にすぎない。
まとめ
正々堂々と勝負することは、とても素敵なことではないでしょうか。
せっかく勝負したにも関わらず、引かれ者の小唄のように負け惜しみをして強がりを言ったり、負けを認めなかったりすることは、とても往生際の悪いことではないでしょうか。
負けたり失敗したりすることは、悔しくて悲しいことですが、潔く負けを認めることも必要ではありませんか。
負けや失敗を認めて、次は勝ちや成功を手に入れることができるように、努力することが大切ですね。
この言葉は、負け惜しみや強がりを示し、本当は困っているのにそう見せないように振る舞う心理を表しているよ。