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【顰みに倣う】の意味と使い方や例文(出典・故事・類義語・英語訳)

顰みに倣う

「顰みに倣う」の意味とは?(出典・類義語・英語訳)

意味

【ことわざ】
顰みに倣う

【読み方】
ひそみにならう

【意味】
善し悪しも考えずに、やたらに人のまねをする。また、他人にならって物事をするのを謙遜していう言葉。

ことわざ博士
「ひそみに倣う」っていう言葉は、他の人がやっていることをただ真似して、それがうまくいかなかったり失敗したりすることを指すよ。たとえば、友だちがすごく高い木に登っていて、それを真似したけど、自分は高いところが苦手だったから途中で落ちてしまった、という感じだよ。
助手ねこ
それと同時に、この言葉は自分が他人の行動をまねるときに、自分はまだまだ未熟だから、うまくできないかもしれないという謙遜(自分の能力をひかえめに話すこと)の意味も含んでいるんだ。だから、「ひそみに倣う」は、ちょっと謙虚に、でも真剣に、他の人がやっていることを学ぼうとする態度を表しているんだよ。

【出典】
荘子」「天運」

【類義語】
・西施の顰みに倣う

【英語訳】
is to follow

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「顰みに倣う」の故事

【故事】
「顰み」とは、眉間にしわを寄せること。 「荘子」「天運」より。美女の西施が、心臓の病のために苦しげに眉をひそめたのを醜女が見て、美しいと思い、自分もそのまねをしたが、それを見た人は気味悪がって門をとざしたことから。

故事を簡単に説明!
解説

「ひそみ」は顔をしかめること、「倣う」はまねをすることを意味するよ。

「ひそみに倣う」は、昔、越という国に西施という美しい女性がいて、彼女が胸の病気で時々顔をしかめることがあったんだ。でも、その顔をしかめる姿が何となく魅力的で、村の男たちはそれを評判にしたんだよ。

それを聞いた一人の主婦が、家に帰って西施の顔をしかめる姿を真似しようとしたんだけど、うまくいかなくて、逆に村の人たちを怖がらせてしまったんだ。

この話から、「ひそみに倣う」という言葉が生まれて、他人の行動をただ真似してもうまくいかないこと、つまり、真似するだけではなくて、その人がなぜそうしているのか、その意味を理解することが大切だという教訓が込められているんだよ。

「顰みに倣う」の使い方

ともこ
健太くん、空手の試合で優勝おめでとう。
健太
ありがとう。うれしいよ。
ともこ
すごいわね。優勝だなんて。一番強いということでしょう?
健太
いやあ。先生の顰みに倣っただけだから大したことないよ。先生の教えのおかげだよ。

「顰みに倣う」の例文

例文
  1. 顰みに倣って絵をかいていても賞をとれないから個性を出していかないと。
  2. 顰みに倣ってピアノを弾いたら入賞できたので、びっくりした。
  3. カラオケ大会で優勝したので、顰みに倣って歌っただけですとコメントした。
  4. 今回の映画での演技をほめられ、賞をもらったので、尊敬する大女優の顰みに倣ったおかげなので、私ごときが賞をいただくなんて恐れ多いと言った。
  5. 私は先生を尊敬していので、顰みに倣って先生と同じように茶道を習い哲学的思想を深めることにしました。

まとめ

西施は越随一の美女として有名で、呉王夫差を堕落させる目的で呉に送り込まれたのだといわれている。ちなみに、呉王夫差と越王勾践といえば臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の故事の元になった二人。この言葉は、うわべだけ真似ることの愚かさを表す言葉として使われるが、 人を真似ることが何から何まで悪いわけではない。尊敬する人物の立派な行いや作品を自分も真似てみることは、悪いことではない。それが、いずれ自分のものになることもあるからだ。ただ、あまり立派な人の真似をすると、私ごときがと気恥ずかしくなってしまうものである。これが、顰みに倣うの二番目の意味、「他人に見倣ってすることを謙遜していう」である。


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