「一筋縄では行かない」の意味(語源由来・英語訳)
【ことわざ】
一筋縄では行かない
【読み方】
ひとすじなわではいかない
【意味】
・普通の方法や尋常(じんじょう)な手段ではうまくいかないこと。
・当たり前のやり方では処理できないこと。
たとえば、複雑なプロジェクトや、なかなかうまくいかない交渉など、普段のやり方では対応できないときにぴったりの表現やね。
【語源・由来】
「縄」は「農業事物起原集成(のうぎょうじぶつきげんしゅうせい)」(紀田順一郎監修)に「縄の事に関して古い記録は、紀(日本書記)、記(古事記)の神代の巻に、シリクメ縄(シメナワの意)という記載がある。」というように古くからあったようです。長い歴史の中で一筋の縄が普通の方法や当たり前のやり方の比喩(ひゆ)となり、それを否定するような表現として使われてきたのでしょう。江戸時代から使われだしたという説があります。
【英語訳】
He is very hard to deal with. 彼は扱うのは難しい(一筋縄ではいかない)。という表現があります。
「一筋縄では行かない」の解説
「一筋縄では行かない」という言葉は、何かをするのが予想以上に複雑で、簡単には解決できない状況を表すことわざだよ。つまり、普通の方法や通常の努力ではうまくいかない難しい問題や状況を指す言葉なんだ。
たとえば、複雑な問題を抱えたプロジェクトや、取り扱いが難しい人との交渉、あるいは予想外の困難が立ちはだかる任務などが、「一筋縄では行かない」状況の例としてあげられるね。このような場合には、創造的な思考や特別なアプローチが必要とされることが多いんだ。
この言葉を使うことで、その問題や状況に対して慎重に取り組む必要があること、また、一般的な方法を超えた何か新しい解決策を考え出さなければならないかもしれないという警告も含んでいるんだよ。
「一筋縄では行かない」の使い方
「一筋縄では行かない」の例文
- 彼を説得するのは一筋縄では行かないでしょう。
- 会長に理解していただくためには、普通の説明では何を話しても素直に信じない一筋縄では行かない人ですから、何か工夫が必要です。
- この機械は良い仕事をするのですが、故障すると一筋縄では行かないものですから、修理は我が社にお任せ下さい。
- 一筋縄では行かないうちの親父を納得されるのは難しいですよ。
まとめ
マニュアル社会、AI化と言われる現代、これから人の仕事が無くなるなどと飛躍した議論がありますが、世の中にはマニュアル通りに行かないことが沢山あります。その時にどうするのか判断して行動することが求められることがあります。まさに一筋縄では行かないことにどう対応するか、AIではカバーできない分野が必ずあります。そこまで心配する必要はないでしょう。
それは、独創的なアプローチや追加の努力が必要であることを示唆しているね。