「人を射んとせば先ず馬を射よ」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
人を射んとせば先ず馬を射よ
【読み方】
ひとをいんとせばまずうまをいよ
【意味】
敵将を討ち取ろうと思ったら、まずその敵将の乗っている馬を射倒せということで、目標に直接ぶつからずに周囲から攻略するほうが効果的だという意味。
戦術的に考えると、大事なのは直接的な攻撃よりも、その準備や基盤を固めることが先決やってことや。
【語源・由来】
「杜甫」の詩「前出塞九首」に「弓を挽かんとせば当に強きを挽くべし、箭を用いんとせば当に長きを用うべし、人を射んとせば先ず馬を射よ、敵を擒にせんとせば先ず王を擒にせよ」とあるのに基づく。
【類義語】
・王を虜にせんと思わば先ず馬を射よ
・将を射んと欲すれば先ず馬を射よ
・外堀を埋める
【英語訳】
He that would the daughter win must with the mother first begin.
「人を射んとせば先ず馬を射よ」の解説
「人を射んとせば先ず馬を射よ」という言葉は、中国の詩人、杜甫が詠んだ詩「前出塞」に由来しています。この表現は、文字通りには「敵の将軍を倒すためには、まずその乗っている馬を射るべきだ」という戦術から来ています。つまり、直接的な攻撃よりも、まずはその支持や基盤を弱めることが効果的だと教えているんだ。
このことわざは、もっと広い意味で使われることもあります。例えば、何か目的を達成したいときに、直接的な方法だけでなく、周りの状況や関連する要素から対処することが、結果的に目的を達成するのに効果的な方法であることを示しています。
たとえば、あるプロジェクトで成功を収めたいと思ったとき、直接的な目標だけでなく、そのプロジェクトに影響を与える周辺の要素(たとえばチームの士気や資源の確保など)を先に整えることが、成功につながるという戦略をとることができるんだよ。このように、目的を達成するためには、その周辺の重要な要因をまず考えるべきだという教えを、このことわざは伝えています。
「人を射んとせば先ず馬を射よ」の使い方
「人を射んとせば先ず馬を射よ」の例文
- 人を射んとせば先ず馬を射よという言葉のように彼を仲間に入れたいなら、彼の親友を取り込めばいい。
- 人を射んとせば先ず馬を射よというように、彼女と友達になりたいなら、ともこちゃんと仲良くなったら近道だよ。
- 人を射んとせば先ず馬を射よというように、彼女のお父さんとゴルフを通じて仲良くなり、結婚への一歩とした。
- 人を射んとせば先ず馬を射よというように、彼と仕事がしたいなら、彼の妹にケーキを買ってあげたら取り次いでくれるよ。
- 人を射んとせば先ず馬を射よという言葉通り、彼を引き抜きたいなら、彼が一番信頼している彼女をまず引き抜くべきだ。
これを現代の様々な状況に応用すると、大きな問題を解決するためには、まず周辺の小さな問題や支えとなる要素を対処するべきだという戦略的なアプローチを示しているね。