【ことわざ】
弘法筆を選ばず
「弘法筆を択ばず」とも書く。「弘法は筆を選ばず」ともいう。
【読み方】
こうぼうふでをえらばず
【意味】
物事に巧みな人は道具などに文句をつけないというたとえ。
【語源・由来】
能書家の弘法大師はどんな筆であっても立派に書くことから、その道の名人や達人と呼ばれるような人は、道具や材料のことをとやかく言わず、見事に使いこなすということ。下手な者が道具や材料のせいにするのを戒めた言葉。
【類義語】
・善書は紙筆を選ばず
・能書は筆を択ばず
・名筆は筆を選ばず
・良工は材を選ばず
【対義語】
下手の道具調べ
【英語訳】
The cunning mason works with any stone.
He is an ill mason refuses any stone.
【スポンサーリンク】
「弘法筆を選ばず」の使い方

健太くん、弘法筆を選ばずっていうでしょ?良い靴を買ったからって運動会で速く走れるとは限らないわよ。

この新開発の靴は、走りについて研究された靴なんだ。去年の靴は安物だったから五位だったんだ。今年は絶対一位だよ。

さっき、石につまづいて転んでいたように、スタートして転ぶこともあるわ。道具のせいにしてはいけないのよ。

大丈夫。去年は本当に悔しかったから、毎朝、走りこんで鍛えて努力もしているんだよ。
「弘法筆を選ばず」の例文
- 弘法筆を選ばずといわれるように、健太くんは木の枝と砂のキャンパスでも、とても上手に絵を描く。
- 弘法筆を選ばずで、高いピアノを買ったからと言って上手になるわけじゃないよ。
- 弘法筆を選ばずっていうように、料理が下手なことを台所の使い勝手のせいにしてはいけないよ。
- 弘法筆を選ばずで、はさみを高級なものに変えても工作コンクールで入賞できるわけではない。
- 健太くんが、お店で一番高い筆を買ったのに入賞しなかったじゃないかと、ぼやいていたので弘法筆を選ばずという言葉があることを教えてあげたい。