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【鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・類義語・英語訳)

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん

「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)

意味
【ことわざ】
鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん

【読み方】
にわとりをさくにいずくんぞぎゅうとうをもちいん

【意味】
小さなことを処理するのに、大人物や大きな道具の必要はない。

「牛刀」は、牛を解体するときに使われる包丁のこと。
「焉んぞ」は、「どうして」の意味で「なんぞ」とも読む。
ことわざ博士
「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」という表現は、小さな問題や簡単な作業に過剰な手段や力を使うことの無駄を指摘しているんだよ。
助手ねこ
ほうほう、それは賢い言葉やな。つまり、「大げさな方法を使わずに、簡単な方法で事を済ませた方がええ」ってことやな。小さい問題に大きな手段を使うのは無駄やし、場合によってはかえって事態を悪化させることもあるってわけや。

これは、事には適した対処法があるってことを教えてくれる言葉やね。

【語源・由来】
小さな鶏を切るのに、わざわざ牛刀を用いる必要はないことから。

【出典】
論語』にある孔子のことば。

【類義語】
・正宗で薪割る

【英語訳】
・You break a butterfly on the wheel.
・You take a spear to kill a fly.

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「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」の解説

カンタン!解説
解説

「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」は、小さな仕事や問題に対して過剰な手段や力を使う必要はないということを示している言葉だね。この表現は『論語‐陽貨』からの引用で、孔子が弟子たちに対して、物事にはその規模や性質に応じた適切な手段を用いるべきだと教えている場面から来ているんだ。

具体的には、孔子が音楽を聴いていた際に、鶏を料理するのに牛を切る大きな包丁(牛刀)を使う必要はない、と述べたことに由来しているよ。これは、小さな問題や簡単なタスクに対して、不必要に大げさな方法や大きな力を使うことの愚かさを示しているんだ。

この言葉は、日常生活やビジネス、政治など様々な場面で使われることがあり、大人物を小さな仕事に当てることの無駄や、簡単な問題を解決するのに複雑な方法を選ぶことの非効率性を指摘しているよ。物事にはそれぞれ適切な対応があるという教訓を、私たちに伝えてくれる言葉なんだね。

「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」の使い方

ともこ
健太くん!その自転車、いったいどうしたっていうのよ?
健太
昨日から自転車置き場に置いていて、さっき慌てて取りに行ったら、こんなにメチャメチャに壊されちゃってたんだよ。
ともこ
ひどいわねぇ、これじゃあ、直しようもないじゃない・・・
自転車屋さんに持っていくしかないわね!わたしも一緒に行くわ。
健太
それが、おじいちゃんが自転車屋さんまで行かなくても大丈夫だって。
鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんって言って、今いつも使ってるちっちゃい道具箱を取りに帰っちゃったんだ。
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「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」の例文

例文
  1. 「あの武士は、人質に赤ん坊をとってそのまま納屋にこもっている泥棒を説得するのに、助っ人はいらないといってるのか?」
    「はい、鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんといった様子で、握り飯だけ2つ用意してくれなどとおっしゃるのです。」
  2. 彼は鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんなどと言っていたが、あんなに素晴らしい料理が、こんなみすぼらしい台所で作られたなんて驚きだよ。
  3. 君はたったこれだけの説明をするのに、われわれを集めてこの会議を開いたというのかね。
    鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いんというだろう、仰々しくすればいいってもんじゃないってことが、君はわかっていないなんだな。




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