「乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つ」の意味(出典・語源由来・類義語)
【ことわざ】
乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つ
「乳狗人を博ち、伏鶏狸を博つ」ともいう。
【読み方】にゅうくはとらをうち、ふくけいはやまねこをうつ
【意味】
非力なものが、子への愛情から強くなること。
「乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つ」という言葉は、弱い者が自分の子供に対する愛情から強くなることを表すたとえだよ。
なるほどなぁ。つまり、「普段は弱い者でも、子供への愛情から強くなることがある」ということやな。乳犬や母鶏が、子供を守るために普段以上の勇気や力を見せるってことやね。
愛情が親を強くするという現象を表してるんや。この言葉は、子供への愛情がどれほど強い力を持っているかを示してるんやね。
【出典】
「列女伝」
中国の戦国時代、秦が魏を滅ぼした時に、魏王の子を乳母が身をもって庇い、数十本の矢を受けて王子と共に死んだ。この乳母の王子を守る一途な行為を称したことばの一節。
【語源由来】
乳を飲む子犬を育てている親犬は、虎に対してもとびかかり、卵を抱き雛をかえす鶏は、狸にも恐れずに向かっていく意から。
【類義語】
・焼け野の雉子、夜の鶴
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「乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つ」の解説
カンタン!解説
「乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つ」という言葉は、中国戦国時代の秦が魏を滅ぼした際の悲劇的なエピソードに由来しているんだよ。この言葉は、愛する者を守るために、通常は弱いとされる者が強い勇気を見せることを表しているんだね。
この話では、秦軍に追われた魏の王子を乳母が抱いて逃げ、最終的に王子を守るために自ら命を捧げるという悲劇が描かれているんだ。乳母は王子を守るために身を挺して戦い、最後には王子と共に命を落としたんだよ。
「乳狗は虎を博ち」という部分は、母犬が幼い子犬を守るために、たとえ虎であっても戦う勇気を持つことを示していて、「伏鶏は狸を博つ」という部分は、子を守るために卵を温める鶏が狸に立ち向かう様子を描いているんだ。
このことわざは、親が子を守るためにはどんな困難にも立ち向かう強さと勇気を持つこと、そして愛情が人々に強い力を与えることを示しているんだよ。愛する者を守るための力強い行動と犠牲を称賛する言葉なんだね。
「乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つ」の使い方
あんなに気弱だった姉さんが、子供が嫌がらせされてるって学校に苦情を言いに行ったんだ。
乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つってね。母は強しね。
子供を守るために親は変わるものだね。
行き過ぎるとクレーマーやモンスターペアレントになるから気をつけないとね。
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「乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つ」の例文
- 身を挺して僕を守ってくれた母。乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つというが、あの時の母は強かった。
- 今はまだ子供っぽいところがあるが、子供が生まれれば、乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つようにどんなことにも立ち向かう強さを得る。
- 弱弱しかったともこちゃんが、乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つみたいに肝っ玉母さんになった。
- 子供が生まれてすぐは頼りなかったが、乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つように子供のためにしっかりしてくる。
- 女だからとなめてはいけない。乳狗は虎を博ち、伏鶏は狸を博つものだから、子供を守るためなら鬼にでもなる。