「小忠は大忠の賊」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
小忠は大忠の賊
「小忠を行うは則ち大忠の賊なり」ともいう。
【読み方】しょうちゅうはだいちゅうのぞく
【意味】
目先のことに捉われて主君につまらない忠義立てをすることは、結局不忠義になるということ。
「小忠は大忠の賊」ということわざは、目先の小さな忠誠心や義務感だけに囚われて行動することが、結局は大きな忠誠や本来の目的に反してしまうという意味を持っているんだよ。
ああ、そういうことかいな。つまり、「小さいことばっかり気にしてると、本当に大事なことを見失ってまう」ってことやな。目の前の小さなことにこだわりすぎると、結局は大きな目標や本当に大切なことをダメにしてしまうってわけや。
細かいことにこだわりすぎずに、もっと大きな視野で物事を考えることの大切さを教えてくれる言葉やな。
【出典】
「呂子春秋」
【故事】
中国春秋戦国時代に楚と晋が戦った時、楚の子反が喉が渇き水を求めたところ召使は酒好きの子反に気を利かせ水の代わりに酒を差し出した。子反は酔っぱらい王の命令に背き戦おうとしなかったため、王は頼みとする将軍がこの有様ではこれ以上戦えないと思い、子反を斬って兵を引いた。召使の目先のことにこだわった忠義立てがかえって大不忠となってしまったのである。
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「小忠は大忠の賊」の解説
カンタン!解説
「小忠は大忠の賊」ということわざは、短期的な、または表面的な忠誠が、実は長期的な、本当の忠誠に反することを意味しているんだよ。
これは、例えば、誰かが自分の上司やリーダーに対して、すぐに結果が出るような小さな忠誠を示すことに集中して、大きな目的や本当に大切なことを見失ってしまう状況を指しているんだね。このことわざは、「小忠を行うは則ち大忠の賊なり」とも言われるように、小さな忠誠が大きな忠誠を害することを警告しているんだよ。
つまり、本当に重要なことや長期的な視点を大切にし、目先の利益だけにとらわれず、真の忠誠を忘れないようにしようという教えが込められているんだね。
「小忠は大忠の賊」の使い方
胃もたれしてつらい。
試合前に何を食べたの?
後輩が気を利かせて僕が好きな肉まんを買ってきてくれたんだ。
小忠は大忠の賊ね。このままじゃ負けるわよ。
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「小忠は大忠の賊」の例文
- 上司のためを思ってしたことが、小忠は大忠の賊のように仇になってしまった。
- 目先のことだけを考えた忠義は小忠は大忠の賊となり、そういう家臣は忠臣とはいえない。
- 小忠は大忠の賊というように、善意でしたことが大問題を引き起こすことがある。
- 小忠は大忠の賊だから、家臣はそれがどういう結果をもたらすか考えないといけない。
- 先のことを考えることができない愚かな家臣を持つと、小忠は大忠の賊といわれるように地位も名誉も、もしかしたら命も失うことになりかねない。