【ことわざ】
沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり
「瀬」とは、川などの浅くて徒歩で渡れるところ。水流の急なところ。という意味です。古語では、事に出会う時、その場所、立場などという意味で使われていました。
【読み方】
しずむせあればうかぶせあり
【意味】
・人生、落ちぶれることもあれば栄えることもあるということ。
・人の運命は変わりやすいもので、いま不幸・不運であっても、よいことが待ち受けているかもしれないのでくよくよしないことのたとえ。
はじめにも補足しておきましたように、「瀬」とは古語の意味のほうが理解しやすいでしょう。
【語源・由来】
-
【類義語】
・塞翁が馬(さいおうがうま)
・禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)
・明日は明日の風が吹く(あしたはあしたのかぜがふく)
【対義語】
-
【英語訳】
He that falls today may be up again tomorrow.(今日倒れる者が明日は起きる)
「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」の使い方

当番のくじ引きどうだった。

当たりの数が少ないのに、こんな時に限って当たるんだ。また朝当番だ。

沈む瀬あれば浮かぶ瀬ありよ。次は楽しいくじ引きのときに当たるかもよ。

そうだね、次に期待するか。
「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」の例文
- 今は辛抱(しんぼう)するときです。沈む瀬あれば浮かぶ瀬ありといいます。必ずいいことがありますよ。
- 人生分かりませんね。飛ぶ鳥を落とす勢いだった部長が失脚して、あの課長が昇進するなんて、沈む瀬あれば浮かぶ瀬ありですね。
- 苦労しているのは分かっています。沈む瀬あれば浮かぶ瀬ありですから頑張って下さい。
- 沈む瀬あれば浮かぶ瀬ありか、これ以上沈むこともないことになれば、逆に開き直れるね。
まとめ
若くして栄光をつかんだ有名スポーツ選手が没落していく姿を見るのは大変残念です。急に浮かぶ瀬になって沈む瀬になるのはつらいですね。山高ければ谷ふかし、投資用語として有名です。沈む瀬あれば浮かぶ瀬ありを投資用語風にいえば、谷深ければ山高しでしょうか。