「天道是か非か」の意味(出典・対義語)
【ことわざ】
天道是か非か
【読み方】
てんどうぜかひか
【意味】
幸不幸、運命への不満や怒りを表すことば。不運を嘆くときや物事の判断がつけにくい時に用いる。
清廉に生きた伯夷・叔斉が餓死する一方、大盗賊の盗跖が天寿を全うするなど、正しい人が不幸な境遇で一生を終えたり、大悪人が一生安楽なままで過ごすことが多いので、人の運命をつかさどる天は正しいのかと憤った司馬遷のことば。
えー、それはつまり、「この世の道理ってホンマに公平なんやろか?」って疑ってるんやな。
みんな「運命は公平や」って言うけど、そんなもんほんまに信じてええんやろか?って思う時があるわけや。そんな疑問を持つ人たちの気持ちを言葉にしたのがこのことわざやな。
【出典】
「史記」
【対義語】
・天道は親無し
・天に眼
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「天道是か非か」の解説
カンタン!解説
「天道是か非か」という言葉は、「史記」という古い本の「伯夷伝」という部分から来ているよ。
この言葉の意味は、この世にある公平とされるルールや道理、つまり、みんなが正しいと思うような考え方や行動が、本当に正しいのかどうか、ということを疑問に思っていることを表しているんだ。
簡単に言うと、皆が「これが正しい!」と言っていることが、本当に正しいのかな?って疑問に思う気持ちを表す言葉なんだよ。
「天道是か非か」の使い方
ずる賢い人ばかりもうかっているよね。
法の抜け道をかいくぐってもうけているわよね。
そういう話を聞くと、天道是か非かって思うよ。
勧善懲悪の世界が分かりやすくていいわよね。
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「天道是か非か」の例文
- 因果応報って言うのに、彼は悪行ばかり重ねて報いは一切受けていない。天道是か非か。
- この世界は残酷で不平等だ。生まれながらにして格差が生じているなんて、天道是か非か。
- 運に恵まれた人に会うと、天道是か非かって思うよ。
- 天道是か非かと考えるとつらくなるから、神様は気まぐれだから
- 正しい行いを心掛けているのに不運なことばかり…。天道是か非かと恨み言を言いたくなる。
「天道是か非か」の文学作品などの用例
「あんな奸物のやることは、何でも証拠のあがらないように、あがらないようにと工夫するんだから、反駁するのはむずかしいね」「厄介だな。それじゃ濡衣を着るんだね。面白くもない。天道是か非かだ」(夏目漱石の坊っちゃんより)
つまり、常に公正とされる天道や宿命が、果たして真に公平なのかどうか、という疑念を持つという意味なんだ。