【ことわざ】
月満つれば則ち虧く
【読み方】
つきみつればすなわちかく
【意味】
何事も頂点に達した後は、必ず衰え始めることのたとえ。また、栄華(えいが)をきわめたことにおごることへのいましめ。
【語源・由来】
出典は「史記」です。「蔡沢伝(さいたくでん)」に「日中すれば則ち移り、月満つれば則ち虧く、と。物盛んなれば則ち衰うるは、天地の常数なり。(太陽は頂点まで昇ると落ちていき、月は満ちると欠け始めると。物事も盛んになればやがて衰えていくのが天地不変の定めです)」とあるのに基づきます。
【類義語】
・栄枯盛衰(えいこせいすい)
・驕る平家は久しからず(おごるへいけはひさしからず)
・盛者必衰(じょうしゃひっすい)
【対義語】
―
【英語訳】
Every tide has its ebb. (満潮あれば干潮あり)
「月満つれば則ち虧く」の使い方

プロ野球のファンなの?

日本ウインナーファイターズのファンなんだ。

去年は日本一だったよね。月満つれば則ち虧くね。

そうなんだ今年はずっと最下位なんだ。
「月満つれば則ち虧く」の例文
- 昔は県立高校の方が優秀な生徒が多かったが今は私学の方が成績がいい。月満つれば則ち虧くというが再び満(みつる)には時間がかかりそうだな。
- わが社の業績は今最低ですが、月満つれば則ち虧くといいます。いまが辛抱(しんぼう)のしどころです。
- 一時期はすべてのテレビ局にレギュラー番組をもっていたが、月満つれば則ち虧くどことか、今はどこの局にも出ていない。
- 月満つれば則ち虧くといいます。余裕があるうちに対策を練っておきましょう。
まとめ
月満つれば則ち虧くとは、スポーツの世界だとわかりやすいと思います。いかに世界のトッププロであっても体力の衰えには勝てません。中には、それ以前に人間としての行いが良くないことから、まだ活躍できるのに引退せざるをえない人もいます。いずれにしても頂点から落ちていくのは仕方のないことですが、できれば後者のような落ち方はしてほしくないものです。