「月に叢雲花に風」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
月に叢雲花に風
【読み方】
つきにむらくもはなにかぜ
【意味】
好事には、とかく障害の多いことのたとえ。
美しいものにも、どこかに影がある。何か素晴らしいことがあっても、それに伴う問題や困難が出てくることもあるってことやね。月に叢雲花に風、人生の山あり谷ありを上手く乗り越えていくことが大事やな。
【語源・由来】
雲が月を隠し、風が花を散らすということから。
【類義語】
・好事魔多し(こうじ まおおし)
・花に嵐(はなにあらし)
【英語訳】
類義語の「好事魔多し」にあたる英語訳はあります。 Good luck comes by cuffing (幸運は来たりて平手打ちをくれる)
「月に叢雲花に風」の解説
「月に叢雲花に風」という言葉は、世の中の良いことや美しいものには、しばしば何らかの障害や妨げが伴うという意味のたとえだね。文字通りには、美しい月には雲が立ち込め、美しい花には風が吹くという自然の現象を表しているんだ。
この表現は、月を見ようとすると雲に隠れてしまったり、花を楽しもうとすると風に散らされたりするように、素晴らしいことや楽しい瞬間には、何らかの問題や困難が伴うことが多いという世の中の不変の真理を示しているんだ。
例えば、大きな成功を収めようとすると多くの困難や挑戦が現れること、あるいは幸せな瞬間を味わっている時に予期せぬトラブルに直面することなどが、「月に叢雲花に風」の言葉に該当する。このことわざは、美しいものや良いことが常に何かしらの障害や困難とセットであることを認識し、現実を受け入れる心構えを教えてくれるんだ。それは、困難や障害に立ち向かいながらも、良いことや美しい瞬間を大切にする重要性を思い出させてくれる言葉なんだね。
「月に叢雲花に風」の使い方
「月に叢雲花に風」の例文
- 中秋(ちゅうしゅう)の名月、いい月だな、月に叢雲花に風、雲に隠れるのも一興(いっきょう)だね。
- 憧(あこがれ)れの彼女と一緒(いっしょ)に仕事をする機会があったのですが、月に叢雲花に風、いつもまにか他の仲間が加わって、二人だけの時間があっという間に終わりました。
- 今月は今までになく営業成績が伸びたが、月に叢雲花に風か、それでも一時は良い気分で仕事できたからよしとするか。
- 我が家の庭のナナカマドの実が赤くなって、雪景色に映えるのを楽しみたいのに、あっという間に鳥たちのエサです。月に叢雲花に風、鳥たちには花より団子(だんご)かな。
まとめ
見たいテレビ番組が始まると電話がなる。せっかく楽しみにしていた日に仕事が入る。大事な約束をしていたのに断ることができない用事が入る。考えてみれば、月に叢雲花に風ばかりのような気がします。