【ことわざ】
焼け野の雉夜の鶴
「雉」は「雉子」とも書く。
【読み方】
やけののきぎすよるのつる
「きぎす」はキジの古名。
【意味】
親が子を思う切ない心のたとえ。
【語源・由来】
雉は自分の巣がある野が焼けだすと、身の危険をかえりみずに子を救うために戻るし、鶴は霜の降りる寒い夜に子を自分の翼でおおうことから。
【類義語】
・熱火、子に払う
・子を思う夜の鶴
・跳ね火、子に払う
・夜鶴子を思う
【対義語】
ー
【英語訳】
A mother’s heart is always with her children.
「焼け野の雉夜の鶴」の使い方
この前の、土砂災害のニュースで、倒壊した建物の中から、子供を守るように覆いかぶさった母親と赤ちゃんが見つかったんですって。
焼け野の雉夜の鶴とはまさにこの事だね。家族の願いが届いて無事だとよかったんだけど。
自然は気まぐれで、怖いわね。
そうだね。次はこの町かもしれないしね。それは誰にも分らないね。
「焼け野の雉夜の鶴」の例文
- 焼け野の雉夜の鶴という親の子を思う気持ちを利用した振り込め詐欺は許せないので、詐欺の電話があった時、私はとっさに騙されたふりをして犯人を捕まえた。
- 焼け野の雉夜の鶴という言葉のように、父は猛吹雪の中、私を温め、励ましながら救助を求めさまよい、私は助かったが父は今も入院している。
- 彼女は、焼け野の雉夜の鶴という言葉にあるように、泳げないのに、溺れている娘を助けるために川に飛び込んだ。
- 焼け野の雉夜の鶴という言葉のように、子供のためと言って、教育にお金をかけるのを惜しまない家庭が増え、彼らの老後の生活の破たんが懸念されている。
- 焼け野の雉夜の鶴という言葉にあるように、息子を助けるためなら私は滝に飛び込むことも厭わない。
まとめ
田植えの前に、田んぼの草刈りを機械ですると、雉の親を巻き込んでしまうことがある。雉は、子供を人間から守るため、そこから離れなかったのだろう。焼け野の雉夜の鶴という言葉を聞くと、あの雉を思い出す。