「短気は損気」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
短気は損気
【読み方】
たんきはそんき
【意味】
すぐにいらいらして短気を起こすと、喧嘩をしたり、あぶない目にあったりして、結局は短気を起こした本人が損をするという事。
怒る前に一呼吸おいて、落ち着いて考えることが大切やな。
【語源由来】
短気を起こすと、人間関係がこじれたり、仕事もうまくいかないなどの理由から、結果的に損をするのは自分だという事から。近松門左衛門の浄瑠璃『冥土の飛脚』にて「短気は損気の忠兵衛」という描写がある。
【類義語】
・癇癪持ちの事破り
・急いては事を仕損じる
・短気は未練の初め
・短気は身を滅ぼす腹切り刀
・短気も我、後悔も我
・短慮功を成さず
・腹は立て損、喧嘩は仕損
「短気は損気」の解説
「短気は損気」っていうことわざはね、昔の日本の人形劇、それを「人形浄瑠璃」というんだけど、その中の一つの話、「冥途の飛脚」から出てきたんだよ。
「冥途の飛脚」っていう話はね、名前が忠兵衛っていう男が主人公の話なんだ。忠兵衛は、ある女性に恋をして、お金を借りるほどになっちゃうんだ。そのお金を貸してくれた友人の八右衛門は、心配して、その女性に忠兵衛から離れるように頼んだんだよ。
でもね、短気な忠兵衛は、勘違いして友人に怒っちゃって、お金を預かっていた封筒を開けてしまうんだ。それって、他人のお金を勝手に使うこと、つまり横領という大きな悪いことをやっちゃったんだね。
その後、忠兵衛は借りたお金を友人に返して、横領したお金の残りで女性の身請け人となって逃げちゃうんだけど、結局は警察に捕まってしまって、最後は自分のお父さんにすら顔を見てもらえなくなっちゃうんだ。
だから、「短気は損気」っていう言葉は、気が短いとすぐに怒ってしまい、それが大きなトラブルにつながってしまう、という意味があるんだよ。つまり、気が短いと結局は自分が損をする、ってことを教えてくれるんだね。
「短気は損気」の使い方
「短気は損気」の例文
- 短気は損気というが、気の短い人は、けんかをしたり、もめごとを起こして、うまくいかず、損をすることが多い。
- ムッとしてついうっかり失言をしてしまったところ、周りから批判を受けた。短気は損気である。
- はじめて魚釣りにいったが、一匹も釣れないのでイライラした。しかし一緒に行った兄に「短気は損気だよ。」と言われ、気を取り直し、落ち着いてまつことにした。
- ずっと待ってはいられないと、ズルをして割り込みをした所、見つかって再度最後尾に並ばされるなんて短気は損気だ。
- 短気は損気なんだから、怒ってばかりいるとどんどん周りから人が居なくなるぞ。
- 短気は損気だとしても、今回の暴言には抗議せずにいられなかった。
「短気は損気」を英語で言うと?
「短気は損気」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Anger and haste hinder good counsel.
- 意味:怒りと焦りはよい助言の邪魔になる。