「身体髪膚これを父母に受く」の意味(出典)
【ことわざ】
身体髪膚これを父母に受く
【読み方】
しんたいはっぷこれをふぼにうく
【意味】
自分の体は頭の先から足の爪先まですべてを父母から授かったものであり、大切にしなければならないということ。「髪膚」は髪の毛と皮膚のこと。後に「敢えて毀傷せざるは孝の始めなり」と続く。
この言葉は、自分の体を大事にすることの重要性や、親への感謝の気持ちを示してるんやな。親に心配をかけないようにすることも、子どもとしての大切な役割やってことや。
【出典】
『孝経』
「身体髪膚これを父母に受く」の解説
「身体髪膚これを父母に受く」という言葉は、「孝経」の「開宗明義章」にある一節から来ているもので、自分の体は父母から受け継いだものであり、それを大切にすることが子どもの第一の務めであるという意味を持っているんだよ。
この表現には、「身体髪膚、之を父母に受く。敢えて毀傷せざるは、孝の始めなり(肉体や髪や皮膚は、すべて父母からいただいたものである。決して傷つけないようにするのが、孝行の第一歩だ)」という教えが含まれているんだ。
この教えは、自分の身体を大切にし、自分に危害を加えることなく、健康を保つことが、親に対する孝行の最初のステップであるとしているんだね。自分の身体を大事にすることで、親に対する感謝の気持ちを示し、親に心配をかけないようにすることが、孝行の一環とされているんだ。
さらに、「身を立て道を行い、名を後世に揚ぐ」という故事成語もこの章から生まれており、これは自分自身を立派にし、正しい道を歩むことで、自分の名を後世に残すことを意味しているんだ。
「身体髪膚これを父母に受く」という言葉は、親への感謝と敬意を示すために、自分の身体を大切にすることの重要性を教えてくれるんだね。
「身体髪膚これを父母に受く」の使い方
「身体髪膚これを父母に受く」の例文
- 身体髪膚これを父母に受くというように、親には孝行を尽くさなければなりません。
- 身体髪膚これを父母に受くというように、自殺を考えるなんて親不孝なことをしてはいけない。
- 身体髪膚これを父母に受くというのに、体に入れ墨を入れるなんて!
- 身体髪膚これを父母に受く、自分の生まれたことを誇りに思っていれば整形なんてしないと思う。
- 身体髪膚これを父母に受く、生まれたことに感謝して生きなさい。
「身体髪膚これを父母に受く」の文学作品などの用例
土葬は窮屈であるけれど自分の死骸は土の下にチャーンと完全に残っている、火葬の様に白骨になってしまっては自分がなくなるような感じがして甚だ面白くない。何も身体髪膚之を父母に受くなどと堅くるしい理窟をいうのではないが、死で後も体は完全にして置きたいような気がする。(正岡子規の死後より)