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「男女七歳にして席を同じうせず」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
男女七歳にして席を同じうせず
【読み方】
だんじょしちさいにしてせきをおなじうせず
【意味】
男女は七歳になったら同じ席には座ってはいけない。男女の区別を幼い時から厳しくすべきだというたとえ。「席」はむしろ・ござの意味。
今の時代では、性別に関わらず平等な振る舞いを教えることも重要視されてるけど、伝統的な観点からは、子どものうちから社会の規範を学ぶっていうのは、一つの教育の方法としてあるんやろうな。
【語源・由来】
男女をみだりになれ親しませないという、儒教の考え方。
【出典】
礼記
「男女七歳にして席を同じうせず」の解説
「男女七歳にして席を同じうせず」という言葉は、『礼記』の「内則」に由来しており、7歳になったら男女は別々に座るべきだという教えを表しているんだ。これは、子どもが7歳になると、男女の区別を意識し始めるべき年齢であり、それぞれの性に応じた適切な行動を学ぶべき時期だという考えに基づいているよ。
この表現は、昔の中国での男女間の礼節や行動規範を示すもので、子どもたちにも早い段階から性別に応じた適切な振る舞いを教え、礼儀正しい行動を促すために用いられたんだ。それは、社会的な規範や倫理を身につけさせることが重要だという観点から来ているんだよ。
現代では、この言葉が具体的に同席を避けることを指示するよりも、幼少期から男女の区別や適切な振る舞いを学ぶべきだという一般的な教訓として解釈されることが多いんだ。それは、社会的な役割や個人の行動に対する理解を深め、礼儀やマナーを身につけることの重要性を示しているんだね。
「男女七歳にして席を同じうせず」の使い方
「男女七歳にして席を同じうせず」の例文
- 男女七歳にして席を同じうせず、男らしく女らしく育てよと祖父は考えていた。
- 男女七歳にして席を同じうせずって、古い感覚のような気がするけれど、今でも男女別学の学校は沢山あるよね。
- 男女七歳にして席を同じうせず、七歳までは家族一緒に寝ていたが、今はばらばらに寝ている。
- 男女七歳にして席を同じうせず、その教えを守らず、男の子と野山を駆け回った私は、男っぽく育ったが、後悔はない。
- 男女七歳にして席を同じうせず、小学校に入ったら健太くんに「ともこさん」と呼ばれて衝撃を受けた。
- 男女七歳にして席を同じうせず、入学してから健太くんが急によそよそしくなった。
男女の心理的距離感:「男女七歳にして席を同じうせず」と科学的研究の接点
「男女七歳にして席を同じうせず」ということわざは、男女が一定の年齢になると、無意識的に距離を置くことを示唆しています。
しかし、このことわざが科学的に立証されているかというと、そうとも言えない部分があるのです。
実際に、男性と女性の脳の動きには一部違いがあることが研究で示されています。たとえば、男性は女性の目からの感情を読み取るのが難しいとされています。
デュースブルク=エッセン大学の実験では、被験者に目だけの写真を見せ、その写真の感情や性別を推測させたところ、男性は女性の目からの感情を読み取るのが難しく、正答率も女性より低かったのです。また、男性は女性の幸せそうな様子に敏感で、女性は男性の怒っている様子に敏感であるという結果も出ています。
しかし、これは脳の働きには違いがあることを示すものの、それが「男女七歳にして席を同じうせず」ということわざと直接的に関連しているかは確定的には言えません。また、男の子や女の子が特定の遊びを好むという傾向があるものの、これは文化や環境に起因するとも言われています。
さらに、男女の間にはコミュニケーションの差異や、同じ言葉でも異なる意味合いで受け取る傾向があるとされていますが、これも脳の構造や機能の違いだけが原因とは言えません。実際、脳の働きには男女での違いはあるものの、それが能力や優劣に関連しているわけではありません。
要するに、「男女七歳にして席を同じうせず」ということわざが示す男女の距離感や性格の違いは、科学的な研究によって部分的に説明されることはあるものの、完全には立証されていないと言えるでしょう。
参考文献
このことわざ、科学的に立証されているんです | 堀田 秀吾
子どもがある程度の年齢に達したら、性別に応じた適切な行動を取るべきという価値観を示している言葉なんだ。